フランス語でスムーズに会話をするための「会話術」をどのように身につけていけばいいのかを考えていく、「フランス語『会話術』」シリーズ。第4回目は、実際にフランス人と会話をする際に、どのようなことに気をつけていけばいいのかを具体的に考えていきます。
思うように話せない…
二兎を追うものは一兎をも得ず。「二羽のウサギを同時に捕まえようとすると、結局は一羽も捕まえられない」という意味の諺です。
私たちがフランス語で会話をする時、つい陥ってしまいがちなのが「思っていることを全てフランス語で伝えようとして、最終的に話がまとまらなくなり、なにを一番言いたかったのかがわからなくなる」ということです。身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。
どのタイミングで話を終わればいいのか、こんなに難しいことを言おうと思っていたのか、そもそも何の話をしていたのか。だんだんと分からなくなってしまい、相手も何となくそれを察してか「Euh… oui…. voilà. 」(えーっと… うん… そうね)と妙に歯切れの悪い返事が返ってくることがあります。
最終的には、頷きながら「Oui, oui… 」と無理やり自己完結させようとしてしまった経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。
原因は3つ
では、一体なぜそのようなことになってしまうのでしょうか? 原因は大きく分けて3つあります。
1.話そうとする内容に対して、語学力・語彙力が追いついていない
2・思っていることをすべて言おうとする、要点がまとまっていない
3・日本語のニュアンスをそのまま伝えようとする、日本語と同じ感覚で話そうとする
語彙力を高めるのは簡単
一つ目の「語学力、語彙力」に関しては、母国語ではない言語で会話をするときに最初に立ちはだかる大きな壁です。自分が知らない言葉はもちろん話せませんし、最低限の文法が分かっていなければ文章を作って話すことはできません。
しかし実はこれは非常に単純な問題で、語学の学習を進めて語彙力を高めれば、乗り越えられるはずです。
それまでは、何とか頑張って辞書を片手に会話をするもよし、ほんの少し間だけその話題を我慢するもよし。自分に合った方法で解決することが出来ます。
子供の頃、大人に交じって会話をしようとしたけれど、難しい言葉が飛び交って、なにを言っているのか分からなかった経験はありませんか? それがいつしか大人の会話が分かるようになったのは、毎日毎日新しい言葉や表現と出会い、トレーニングを繰り返してきた結果。語彙力が高くなった結果なのです。
「語彙活」をしよう
成長した私たちが語彙力を高めるには、新しい言葉や表現との出会いの場を作る「語彙活」をしなければいけません。
今はインターネットや便利なアプリで、手軽に外国語のニュースを読むことが出来ます。まずは自分の興味のあるテーマを辞書を片手に読んでみたり、外国語で書かれた絵本や物語などを読んでみる。今からでもすぐに始められる「語彙活」ですね。
次回に続きます
本当に大変な壁は、先ほど紹介した二つ目と三つ目です。なぜ大変なのでしょうか。次回、詳しくお話します。
執筆 Daisuke