5月18日(火)、明日19日のロックダウンの段階的解除第一弾を前に、フランスにおける新型コロナ新規感染者はピークから激減し、過去1週間平均で1日当たり15,000人未満となりました。明日より7ヶ月ぶりにルーブル美術館などの文化施設、レストランのテラスでの外食などが解禁になります。
「やっとモナリザと会える」ルーブル美術館ほか、ベルサイユ宮殿も再オープン
昨年10月5日より閉館を余儀なくされていた美術館、博物館などの文化施設が、いよいよ明日より再開されます。いずれもマスクの着用義務、1グループ6人限定で、入場は事前予約制となり当日券は販売されません。
ルーブルのほか、オルセー、オランジェリー、ピカソなど、パリ市内のほとんどのミュージアムが19日に再開します。詳しくはこちらをご覧ください。
ロックダウン中も館内では修復作業が行われており、ピカピカに磨かれた名作と再会できます。
ルーブル美術館では、昨年の第一回目のロックダウン後の夏休みには、海外からの観光客が不在にも関わらず1日1万人の入場者が訪れました。
エッフェル塔は夏までお預け
海外からの観光客不在の影響が大きいのか、エッフェル塔は夏まで再オープンしないと発表されています。フランス国外からの観光による入国は、感染減が進めば6月頃から再開する予定です。
商店、レストランのテラス席飲食再開
商店及びレストランでの外食も7ヶ月ぶりに再開します。それにともない19時からだった夜間外出禁止が21時からになります。ただし、店のテラス席及び自治体が特別に許可した路上の仮設席のみで、店内飲食の再開は6月以降まで、まだ我慢です。
1日の死者激減の81人、重症者減も病床逼迫は続く
昨日1日の死者は81人と昨年10月中旬以来初めて100人を切り、重症者も目標の5,000人を切った後、現在4,250人前後に減少しています。重傷者の1日の新規入院数は102人で、その前の週から30%減となりました。しかしながら、入院患者数は高止まりしており現在も22,749人が入院中です。
パリ及び近郊、新規感染者数3分の1も、病床使用率110%
フランス全体のワクチン接種が人口の約3割、2千万人を超えた事も影響してか、パリを含むイル=ド=フランス地域圏(Île-de-France)では、人口10万人に対し700人だった感染者数は、この1ヶ月半で220人と3分の1に減っています。
4月中旬には1日150人だった新規重症患者数も現在50人ほどになりましたが、現在も1,300人ほどが入院しています。この数字は第2波のピーク時よりも150人も多い数字になっています。
明日からのロックダウン段階的解除で、パリ市内でも多くの市民がカフェやレストランで友人たちとの再会を祝う事を心待ちにしています。
フランスに徐々に広まる「解除ムード」の中、医療関係者はインド型などの新たな変異種への懸念を表明し、引き続き警戒を呼びかけています。
各美術館の入場予約サイト:
ルーブル美術館
オルセー美術館
オランジェリー美術館
ピカソ美術館
ベルサイユ宮殿
執筆:マダム・カトウ