11月23日(金)、ストラスブール(Strasbourg)では、今年で449回目となるマルシェ・ド・ノエル(marché de Noël:クリスマスマーケット)がオープンしました。
ストラスブールの中心にあるクレベール広場(Place Kléber)にはモミの木やイルミネーション、スケート場などが置かれ、12月30日まで様々なイベントが催されます。
伝統あるストラスブールのマルシェ・ド・ノエル
フランス国内では、パリのテュイルリー公園(Jardin des Tuileries)の他、ランス(Reims)やメス(Metz)、ストラスブールなど北東部の都市で行われるマルシェ・ド・ノエルが有名です。
中でもストラスブールは、ドイツとの国境に近いこともあってクリスマスマーケットの文化が浸透しているため、毎年200万人以上が国内外から訪れるフランスで最も人気のマルシェです。今年でなんと449回目を迎えます。
クリスマス期間中には2億5000万ユーロ(約320億円/1ユーロ:128円で換算)の利益を上げるとあって、マルシェは街の一大産業になっています。
マルシェの質を守るために
マルシェのために訪れる観光客が増える一方、近年はマルシェの質を守ろうとする動きがあります。クリスマスの伝統とマルシェ本来の価値を守るために、出店する屋台に規制をかけるなどの対策が取られています。
ストラスブールでも、開催年の2月以降に登録する屋台に対して、販売する商品も同時に登録させるルールが導入されました。また、クレープやチュロスなど、地元アルザスの文化とはつながりの薄い食品の販売を減らすなどの工夫が行われています。
ストラスブールをはじめとするマルシェ開催地には、できるだけ多くの観光客を惹きつけながら、伝統文化を守るバランス感覚が問われています。
12月25日はお休み!フランスのマルシェ・ド・ノエル
フランスでは12月25日のクリスマスを、家族全員が揃って祝います。これに合わせて、25日はマルシェも休業します。24日の夜は通常22時頃まで営業しているマルシェも、18時頃には切り上げられます。
クリスマス当日こそ、街ではお祭り騒ぎなのかと思いきや・・・マルシェは24日の夕方までに存分に楽しむのがフランス流なのですね。
執筆あお