パリ メトロなどの公共交通機関 1月1日から変わること

2024.12.20

Navigo

2024年12月20日(金)、来年1月1日よりパリおよびその郊外イル=ド=フランス(Île-de-France)公共交通機関の運賃や利用規定が改定されます。年末年始にパリに旅行する方、パリのリピーターの方は以前と変わっているので注意が必要です。長年旅行者に利用されていたカルネ(Carnet:10枚つづり)は販売終了になります。

 

パリ・メトロ、すべてチャージ式に

パリ地下鉄公団(RATP)は1年前から紙製で磁気バンドのついたチケットから、紙に特別な加工をしたチャージ式のカードへの移行を進めてきました。

今年いっぱいはこの旧式のチケットも購入できますが、来年1月1日から購入ができなくなります。年内、それ以前に購入されたチケットは現在そのまま利用が可能ですが、2026年にはこちらも終了する予定になっています。

すべてチャージ式:アプリ、カード式 “Navigo Easy”

チケット1枚だけの購入にもチャージ式のカード、ビジター用の「Navigo Easy」が必要になります。カードは地下鉄の窓口で購入できますが、有料で2ユーロ(約330円/1ユーロ=約163円)かかります。

アプリなら無料なので、事前にアプリをダウンロードしておくと便利です。iPhone、android両方使えますが、古い機種の場合ダウンロードはできてもチケットが購入できない場合があります。

iPhone や Apple Watch のウォレットアプリに Navigo カードを追加して、利用することもできます。詳しくはこちら

メトロのチケット、「メトロ−列車−RERチケット」に改名、バスやトラムの利用や乗り継ぎは不可

これまで「tプリュス」という名称でよばれたメトロ、バス、トラム、一部のパリ市内RER路線用のチケットは、1月1日から別々のチケットになります。

・1月1日から運賃は1回2.5ユーロ(約400円)4歳以上10歳未満の子供は半額

メトロ-列車-RERチケットで乗れる交通機関や区間は以下の通りです。

改札後、2時間以内ならメトロからRERへの乗り継ぎが可能です。

【利用できる交通機関】

・パリのメトロ

・RER(イル=ド=フランス圏急行列車)

・イル=ド=フランス圏内のトランシリアン(Transilien:フランス国鉄郊外列車)

・トラム(Tram):T11、12、13

【利用できない路線、区間、交通機関】

・パリのメトロ14番線、オルリー空港駅

・RERパリ・シャルル=ド=ゴール(Charles de Gaulle)空港駅、オルリー(Orly)空港駅

・空港行ロワシー(ドゴール空港行)バス(Roissy bus)、オルリーバス(Orly bus)

・トラム

・バス

バス、トラム運賃

・バス、トラムは1回2ユーロ(約330円)(運転手からの購入は2.5ユーロ)1.5時間以内の乗り継ぎ可能

さようなら、カルネ(10枚つづりのチケット)今年いっぱいで販売終了

パリでの移動なら地下鉄、そしてこのお得な10枚つづりのチケットを買うのが「当たり前」と、以前はどのガイドブックにも書いてありました。

10枚買うと1枚分が無料だったこのカルネ、現在1枚2.15ユーロ(約350円)、カルネだと10枚で 17.35ユーロ(約2,830円)と大変お得ですが、残念ながら12月31日で販売終了となります。

購入済みのものは1月以降も来年いっぱいは利用できます。

 

パリ、イル=ド=フランス居住者用の”Navigo Liberté”

在住者向けには、1枚からチャージでき、居住者用割引料金が適用になる「ナヴィゴ・リベルテ・プリュス」(Navigo Liberté+)があります。公式サイト

ビジター向けと違い、メトロ、RER間のみならず、バス、トラムへの乗り継ぎも一定時間をこえなければ可能です。

居住者向けでなくなった1か月定期”Navigo”、さらなる値上げへ

居住者向けで以前は写真付きのカードが必要だった1か月定期「ナヴィゴ」(Navigo)は、ビジターも利用できるようになっており、現在写真なしのカードNavigo Easyにもチャージできます。

現在1か月定期は86,4EUR (約14,100円)ですが、来年さらに値上がりして88,80EUR(約14,500円)になります。

自転車など交通手段も多様化、テレワークで利用者減が要因

料金の値上がりが激しいこの定期、居住者で購入する人は通勤客ぐらい、企業に勤めている人は定期代の会社負担50が%あるため、さらなる割引は不要と見たのか、いつの間にかだれでも買えるようになっています。

電動自転車の普及と自転車専用レーンの増加、テレワークによる定期券の利用者の減少、インフラの維持や路線拡張へのコスト増などから、値上がりが激しく、購入しない居住者が増えています。

ちなみにこのパスを持っていれば、空港行を含むすべての交通機関が利用でき、さらにパリ市内を走る乗り降り自由な観光バス、オープンツール(OpenTour) やカールージュ(Cars Rouges)も利用できます。

居住者への割引料金はNavigo Liberté+のみになっています。

 

パリ公共交通機関運賃~まとめ

観光客などビジター向け

チャージ可能なカード名:Navigo Easy

またはアプリ:Bonjour RATP

iPhone や Apple Watch のウォレットアプリに Navigo カードを追加:アプリ不要(1週間、1か月定期には必要)

チケット1枚:メトロ-列車-RERチケット 2.5EUR

1日乗り放題券:Navigo Day Pass(Forfait Navigo Jour)12EUR(約1,960円)、空港への利用は不可

オルリー、ドゴール空港行片道:13ユーロ(約2,100円)

パリ、イルドフランス在住者向け

上記のビジター向けチケット利用のほか、お得な「Navigo Liberté+」(公式サイト

・チケット1枚:メトロ-列車-RERチケット 1.99EUR(約325円)

※空港駅、メッセ会場駅など例外あり詳しくは公式サイトにてご確認ください。

・バス、トラム:チケット1枚 1.60EUR(約260円)

執筆:マダム・カトウ

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