肌寒く、雨が続いた日が多かった7月だったので、
そこで夏は終わったのかと思っていたら、
8月の下旬になって急に猛暑が舞い戻ったスイスです。
そのためか、水着かほぼ裸?と思えるぐらいカジュアルな服装をした人たちが、
街中を闊歩していました(笑)。
でも許されるなら裸で歩いてしまいたい!というぐらい、アルプスの国スイスも暑い……。
外にいても、家にいても、職場にいても猛暑。
この暑さに耐えかねた親しいスイス人の友人も、
“Quelle chaleur!(もうなんて暑さなの!)”と怒っていました(苦笑)。
サン・レオナール(St-Léonard)村の地底湖
この暑さを一時的にしのぐため、どこか涼しいところへ行こう!
と出かけて行ったのはヴァレー州(Valais)の州都シオン(Sion)からほど近いところに、地底湖はあります。
奥行が300mほどあり、舟で行くことのできる地下の自然湖としては、欧州最大なのだそうです。
地底湖のある洞窟入り口には、チケット売り場と小さなショップ、カフェがありました。
ここからすでに何となく涼しい気がします。
内部の様子
洞窟へ続く階段を降りていくと、真っ暗な中に地底湖がぼんやりと浮かび上がり、私たちの舟が待っていました。
ここから地底湖ツアーへ出発!ガイドさんが、舟を漕ぎつつフランス語、ドイツ語、英語で色々な説明をしてくれます。
水がとても澄んでいて美しく、底まで見えるので吸い込まれそうでコワかったのですが、
一番深いところでは9メートルほどあるそう。
それにしても神秘的・幻想的な雰囲気に、自分がどこか異次元の世界にいるような気持ちになりました。
一番奥の行き止まりからは徒歩で歩いていくこともできるそうなのですが、
安全面上の理由から上陸して進むことはできませんでした。
この辺りにはマスがたくさん泳いでいて、しかもおいしそうによく育ってました(笑)。
それにしてもマスの大群が舟にぴったりついてくるので、
「ずいぶんなついているなあ」と思っていたら餌付けされているのだとか。
なんでも湖水の純度が高すぎて、餌となるプランクトンなどが育たないからということです。
30分ほどの短いツアーでしたが、一時的に涼を取ることができた上に、
何だか癒された気分にもなれた経験でした。
この地底湖では、ギターやバイオリンなどのコンサートもイベントとして催されていて、
演奏者も観客も舟の上で行うユニークなものとなっています。
いつか機会があれば再訪してみたいな。
サン・レオナール地底湖情報
・2016年度営業日
3月19日~11月6日
ボートツアー 終日20-40分おき。個人の場合は前予約は不要。
ただし20人以上の団体は予約した方が好ましい。
・営業時間
午前9時~午後5時(6月~9月は午前9時から午後5時半まで)
・料金
おとな 10スイスフラン
こども(5歳~15歳) 6スイスフラン。5歳以下は無料
執筆者 小島瑞生