仏文科出身ではない筆者がどのようにして8ヶ月間、日本でフランス語を勉強をしたのかをお話しします。なぜフランスに着いた時点で少しの会話と文章を読みこなすことができ、簡単なリスニングもできるようになったのか?その方法を6回に分けてご紹介します。
渡仏前の準備で最優先したこと
筆者が渡仏したのは2006年です。夏休み前にフランス留学すると決めて飛びったったのは年をまたいだ2月でした。そのときは8ヶ月間でフランスに飛び立つ準備をしなければならず、とにかく最優先事項はゼロに近かったフランス語を少しでも伸ばすことでした。
フランスに着いたら全てのことをフランス語でこなさなけれなりません。話す、書く、読む、聞く、これら全ての能力を短期間で伸ばす必要があったのです。
文法学習は必要なの ?
まず、1回目は文法の大切さについてお話ししたいと思います。英語学習でもよく言われることですが、日本人は文法ばかり勉強するから外国語を話せないし、書けないのだと批判されています。
実際、語学学校でも文法のテストでは、日本人は他の外国人学生に比べて必ずと言っていいほどいい点を取ります。しかし、西洋人に比べて、日本人は話せない、リスニングができない、書けないということが目立っています。
「せっかく留学に来たのに、フランス語が話せないなんて・・・。」と多くの日本人が悩み始めます。西洋人がそんなに文法を重視しないで、フランス語を簡単にしゃべっている姿を目の辺りにすると、「そんなに文法って重要じゃないのかな。」と思ってしまいますよね。
最低限の文法の習得を!
結論からいうとフランス語学習において文法の習得は最優先。まず文法が理解できていないとフレーズを作ることができません。例えば、「私は日本人です」をフランス語で言うと、Je suis japonais(e)ですね。
日本語が主語、助詞、名詞、動詞で文章が組み立てられているのに対して、フランス語では主語、動詞、形容詞の順番です。また男性が話すのであればjaponaisですが、女性ならばjaponaiseになり、形容詞にeがつきます。
こういった基本的な文法は頭の柔軟な子どもでない限り、自然と身に着くことはかなり難しいでしょう。大人がフランス語を学習するのであれば、最初に基本的な文法を頭で理解する必要があります。
どこまで文法の勉強をしたらいいの ?
フランス語を学習する上で、どこまで文法を勉強したらいいのでしょうか?初心者であれば、基本文型から未来形までは習得した方がいいでしょう。また初級であっても動詞の活用形はしっかり覚えましょう。
筆者はフラ語入門、わかりやすいにもホドがあるという参考書で基本的な文法を勉強しました。わかりやすく解説されているので、初心者の方におすすめです。そして、更により深く学びたい方は、アンサンブルアンフランセのビデオ講座の文法編での学習もおすすめです。
フランス語における文法の大切さ
では、フランス人はどのようにフランス語を勉強するのでしょうか?実は、高校まではフランス語の授業で文法を勉強しています。フランス語の文法は例外が多く、フランス人でさえ学び続けなければならないそうです。
私たち日本人が国語で漢字を何年も学ぶように、フランス人は文法を勉強するのです。フランス語上級者となっても、文法は学び続けなければなりません。ある程度話したり、書けたりするようになっても、文法学習を辞めてしまったら、それ以上は上達はしないのです。
勿論、文法だけを勉強してもフランス語は伸びません。しかし、文法という土台がしっかりしていれば、後にフランス語を正確に話したり、書けることに繋がってきます。
最後に
「初心者だから、早く話せるようになりたい!」と文法学習は二の次と考えている方、フランス語習得を目指すなら文法を根気よく勉強することをおすすめしますよ。
執筆 北川菜々子