Daisukeのフランスこんな小話(8)ドイツのような街、ストラスブール

2015.11.02

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今回はドイツのようなフランスのお話。不思議な不思議なお話をすることにいたしましょう。

 

フランス語にはありえない地名

いきなりですが、この上の写真を見てください。トラムの行先を表示した電光掲示板ですが、一番上と二番目の駅名を読んでみようとすると、妙に口がモゴモゴと変な感じになりませんか? 特にフランス語を学習中の方は「H」の扱いが分からない!と思われませんか?

では、次の写真。

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rue des étudiants (学生通り)」の下。何やら見慣れぬ文字配列が…。「Stüdentegass」。ステュダン…スチュデ…ステュデンテガッス。な…何語?! 語尾に「ガッス」なんて、フランス語だったら絶対ありえない! そんな独り言を口にしたくなりませんか…?

 

ドイツとの国境の街

それもそのはず。ここはドイツとの国境の街、ストラスブール(Strasbourg)

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花と運河の街。ドイツ国境沿いのアルザス地方で最大の街です。激動の歴史上、何度もドイツになったりフランスになったりを繰り返し、現在はフランスでありながらドイツの文化が色濃く残る街…。他国と陸地で国境を有さない日本出身の僕には、なんとも不思議な場所です。

ドイツの地名をフランス読みに

アルザス地方の地名にはドイツ語名がそのまま残っていて、それをフランス語風に発します。例えば、一番上の写真の一番上に表記されていた「Hoenheim Gare」。この地名はドイツ語由来なのです。「heim」 が特徴的ですね。ドイツ語で「家、住い、家庭」という意味があります。ドイツ語であればホーエンハイムと読むのですが、フランス語ではエナイムになってしまうわけです。

Hoenheimの真下にある「Neuhof Rodolphe Reuss(ノイホフ ロドルフ ロイス)」という、とってもドイツ語的な響きを持つ名前。フランス語読みでは「ヌェオフ ロドルフ…」と、なんだかしっくりこない発音になってしまうわけです。

ドイツ由来の地名がたくさん

他にも、

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水色のtram B の横に書かれた行先「Lingolsheim (リンゴルシャイム)」。なにかこうフランス語らしからぬ地名ですよね。

そしてアルザス地方最大の都市「Strasbourg」もドイツ語では「Strasburg」と表記し「シュトラスブルク」と少しごつごつした感じ(個人の感想です)の音に変わります。

フランス名とドイツ名を併記

さて、そんなシュトラスブルク…いや、ストラスブールの街を歩いていると、通りの名前の多くに「フランス語名」と「ドイツ語名」の両方が表示されているのを発見できます。

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フランスの街にいるのに、なんだか不思議な感じがしますよね。

 

たくさんの「国境の街」があるフランス

フランスは、周りをベルギー、リュクサンブール、ドイツ、スイス、イタリア、モナコ、スペイン、アンドラなど、多くの国と陸地で国境を有しています。

Capture31Googlemapより引用

それぞれの国境の街には独自の訛りや言葉があったり、文化や人も違います。地図を眺めながら、ここにはどんな言葉があるのかなあ、なんて考えるのも楽しそうですよね。

今回ご紹介したアルザス地方を地図で探して、他にはどんな地名があるのか、おもしろい地名を発見したらぜひこっそりとDaisukeまで教えてくださいね!

では、本日はこのへんで… Auf Wiedersehen !  A très bientôt !

執筆 Daisuke

 

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