連載も今回で9回目に入った「Dominiqueさんの関西珍道中」。フランス人観光客Dominiqueさんの初めての日本旅行に同行し、彼が興味を持ったもの、驚いたもの、困ったことなどをお伝えしています。
JR和歌山駅でホテルを探す
高野山から電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、2時間以上かかってようやくJR和歌山駅までたどり着いたDominiqueさん。事前に予約しておいたホテルを探します。地図もちゃんとプリントアウトして準備万端です。
駅からホテルまで徒歩7分。すぐそばですね。さあホテルを探しましょう!
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行けども行けども…
ウロウロ…。行けども行けども地図に載っている住所にたどり着きません。しかもだんだん人通りが少なくなってきました…。本当にここで合っているのでしょうか? もう一度、地図を確認しましょう。
プリペイドSIMカードが普及してほしい
こういう時GPSがあれば便利なんですけどね…。日本は他の先進諸国に比べて、公共の場で使える無料のWifi(ウィフィと発音)がヨーロッパほど普及していません。さらに、外国人旅行者が気軽に買うことのできるプリペイドのSIMカードがあまり売っていません。
急増している外国人観光客のために、空港や主要駅などでは買えるところが増えてはきました。とはいえ大手の携帯電話会社でも、いまだに一時滞在目的の外国人は購入できないところがほとんどです(2015年10月現在)。
ですから日本の地方都市などで自分のスマートフォンを使用したくても、プリペイドのSIMカードを探すこと自体が困難なのです!!
ちなみに僕がフランスやスイスへ行く時は、現地の大手電話会社でプリペイドSIMカードを購入して、自分のタブレットや携帯電話に入れて安く通信しています。街のどこでも気軽に購入できて、とても便利です。これについてはまた、別の機会にお話することにしましょう。
どうやら間違えた!?
話が大きくそれてしまいましたが、このままでは一向にホテルに到着できなさそうなので、僕のタブレットのGPSでホテルの場所を確認します。目的地までの所要時間は…徒歩34分。
あれ?! 全然近くないし、それに道順が想像以上に長い!
「和歌山」駅と「和歌山市」駅
それもそのはずです。Dominiqueさんが降りた駅はJRの「和歌山駅」。いっぽうホテルの最寄り駅は南海電鉄の「和歌山市駅」。
Wakayama と Wakayama-shi。
これは日本人でも間違えそうです。おまけに名前はそっくりでも両駅は徒歩30分以上離れているため、間違えると一大事!! 下調べをきちんとしていなければ、余計なタイムロスと出費をすることになりそうです。
今回は僕がGPSを持っていたのでなんとかなりましたが、そうでなければ迷子になるか、もう一度電車に乗るか、はたまたタクシーに乗るか…。
フランスに鉄道会社は2つだけ
日本はJRのほかに数多くの私鉄が複雑に絡み合っていますが、フランスには、SNCF(フランス国有鉄道 Société Nationale des Chemins de fer Français)とRATP(パリ交通公団 Régie Autonome des Transports Parisiens)の二つしかありません。どちらの電車にも同じ切符で乗れるパリから来たDominiqueさんには、日本の電車の利用はかなり難しいようです。
どうにか到着! おつかれさま
GPSの案内に従って30分ほど歩き、ようやく目的地のホテルに到着です!
Dominiqueさん、おつかれさまでした! 今日はゆっくり休んで、明日に備えてくださいね!
その前に…
Santé !! (乾杯!)
執筆 Daisuke