する?しない?リエゾンのルールを覚えよう(2)

2018.02.16

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前回は、「必ずリエゾンをする」場合について説明しました。どんな時に必ずリエゾンをするのか思い出せない方は「する?しない?リエゾンのルールを覚えよう(1)」で確認しておきましょう。

今回は、「リエゾンをしてはいけない」場合を説明します。

 

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  • リエゾンのおさらい

    リエゾンの基礎知識をおさらいしておきましょう。

    発音の上で、母音または鼻母音で終わる単語の後ろに、母音で始まる単語がくる場合、母音の連続を避けるため、語尾の子音を後ろの単語の語頭の母音とともに発音すること、でしたね。

    意味上の同じグループの中で起こり、単語間に意味上の明確な境界がある場合には起こらない、関連が緩やかな場合の判断は話し手に委ねられる、というものでした。

     

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  • リエゾンをしてはいけない場合を確認する

    それでは、どんな時にリエゾンをしてはいけないのか確認してきましょう。

    主語の名詞・固有名詞 ( y / en ) 動詞

    Les élèves apprennent l’anglais. / Devis  est allé au cinéma.  / Cet enfant  en veut plus. / Mes amis  habitent à Paris.

    主語が代名詞(on / nous / vous / ils / elles)の場合は、後ろの動詞や中世代名詞 y / en とリエゾンを起こしますが、それ以外の名詞や固有名詞はリエゾンを起こしません。

    また、名詞は限定詞(数詞、定・不定冠詞、指示形容詞、所有形容詞、疑問形容詞、不定形容詞)とともに用いるため、単数形なのか複数形なのかがわかります。敢えて動詞や中世代名詞とリエゾンをする必要もありませんね。

    倒置された主語代名詞の後

    Êtes-vous  Italien ? / Ont-ils  appris le japonais ? / Sont-elles  arrivées ?

    倒置された動詞と代名詞はリエゾンを起こしますが、その代名詞と後ろの単語はリエゾンを起こりませんので、注意しましょう。

    Elles sont arrivées.(彼女たちは着きました。)と Sont-elles  arrivées ?(彼女たちは着きましたか?) では、arrivées と前の単語との間でリエゾンをしたりしなかったりしますので、「必ずリエゾンをする」場合と「リエゾンをしてはいけない」場合のルールをしっかりと把握しておくことが重要です。なぜそうなるのか、どうしても思い出せない方は、「する?しない?リエゾンのルールを覚えよう(1)」で確認してくださいね。

    単数名詞 ∥ 形容詞

    un enfant ∥ unique (一人っ子)/ un étudiant ∥ israélien

    単数名詞の後ろに形容詞が来る場合はリエゾンは起きませんが、複数名詞+形容詞の場合はリエゾンをする場合もあります。
    例)les étudiants asiatiques / des personnes âgées

    接続詞 et の後

    belle et ∥ aimable. / Hugo et ∥ Aude

    接続詞 et の前はリエゾンをすることはできます(Belle et la Bête ベレ ラ ベットゥ 美女と野獣)が、et の後ろはリエゾンはしません。ただし、音楽の流れを重視するクラシックのフランス歌曲を歌う場合やシャンソンはリエゾンをするのが慣習となっているため、この限りではありません。

    有音のhで始まる単語の前

    les ∥ haricots / en  haut / les ∥ Halles

    フランス語には無音のhと有音のhの二種類があります。どちらもまったくhの音は聞こえませんが、有音のhは「聞こえていないだけでhを鳴らしている」と考えます。「子音から始まっている」ため、リエゾンだけでなく、アンシェヌマン、エリズィオンも起きません。

    辞書を調べる時、hから始まる単語の前に「✝(十字マーク)」がついている場合は有音のhですので、確認しておきましょう。

     

     

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  • 最後に

    リエゾンをしたりしなかったりするフランス語。

    使いこなせるようになるまでには時間がかかるかもしれません。まずは、必ずリエゾンする場合、もしくはしてはいけない場合のどちらかをしっかりとマスターして、徐々に慣れていきましょう。

    気が付くとリエゾンに対する苦手意識もなくなっているはずです。

    執筆 Daisuke

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