今回の一言は「会話に使える便利表現」というわけではありませんが、面白い(というより意地悪?)言葉なのでご紹介します。
靴下のジュース!!
Jus de chaussettes(ジュ・ドゥ・ショセットゥ)
直訳すると「靴下のジュース(絞り汁)」。ひとえに「靴下」と言ってもこれは「洗い立ての清潔な靴下」ではなさそうですよね?ひえ〜、想像しただけで気持ち悪いです!
フランスにそんな物が存在するの?まさかまさか、この言葉は「何か」を例えているんです。揶揄していると言ってもいいでしょうか。「jus(ジュース)」という単語が使われているだけあって、それは「ある飲み物」なのですが、何だと思われますか? 正解は・・・
du café fade(デュ・カフェ・ファッドゥ)
「味が薄くて不味いコーヒー」のことを指します。この「fade」という形容詞は「味が無い、薄い」という意味で、食事時によく使えるので是非覚えましょう!
「Jus de chaussettes」でこんなすごい画像がありました。。。。酷い(苦笑)!
コーヒーはフランス人の生活になくてはならない飲み物。ワインの次に、いやワインと同じくらい大事と言っていいかもしれません。そしてフランスのコーヒーといえば、小さいカップに入って出される「エスプレッソ」ですよね?コーヒー豆の風味がぐっと凝縮された、少量で濃い味が特徴です。そんなエスプレッソを愛するフランス人にとって、「薄くて味が無いコーヒー」なんてとても飲めたものじゃない、想像できないくらい不味そうな「Jus de chaussettes」みたいなものだ!ということなんでしょうね。
そしてそして、この「Jus de chaussettes」は不味いコーヒーの中でもとりわけ、「アメリカンコーヒー」を揶揄する表現として使われています。アメリカンコーヒーといえばエスプレッソとはだいぶ違う、ドリップコーヒー。しかもアメリカのTVドラマで見かける、登場人物がよく手にしているカップ入りのコーヒー。量がすごく多いですよね!
あのコーヒーが美味しいのか不味いのか、私は飲んだことが無いのでなんとも言えませんが、あんなに大きいカップの中身が濃いエスプレッソなわけがない→お湯で薄めてある不味いコーヒーに違いない→アメリカンコーヒーは「Jus de chaussettes」でしょうか?
あとがき
うーん…アメリカンコーヒーにもいろいろあると思うし、中には美味しいコーヒーもあるはずなので、ちょっとこの表現はアメリカンなものに対する偏見かなぁと思うのですが、とにかく Jus de chaussettes = 味が薄く不味いコーヒー という意味に解釈しましょう。本物の「靴下のジュース」は存在しないので。
補足:フランス人も家庭でドリップコーヒーを淹れますが、濃いめです(笑)。
執筆 Miwa