フランス、年金受給年齢65歳からを検討?発言に非難拡大

2019.03.21
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3月21日(木)、アニエス・ビュザン連帯保健大臣が3月17日に「個人的には年金受給年齢を65歳からにすることに反対ではない」と発言したことに対する非難が拡大、政府は「火消し」に追われています。

 

年金受給年齢引き上げ検討?の爆弾発言―火消しに追われる政府

アニエス・ビュザン連帯保健大臣が3月17日(日)ラジオ番組で、「あくまで個人的意見」としたうえで、「年金受給年齢を65歳からにすることに反対ではない」と発言したことが大きな反響を呼びました。

このため年金制度改革担当高等弁務官のジャン・ポール・ドゥルヴォワ(Jean-Paul Delevoye)は翌日同じ番組で、「受給年齢の引き上げは法改正協議の議題にも含まれていない」と、現在の62歳が維持されることを強調しつつ大臣の発言を否定し、議論の過熱を回避しようとしています。

首相付副大臣で政府報道官を兼任するバンジャマン・グリヴォー(Benjamin Griveaux)は、「確かに過去1年間にわたり、ドゥルヴォワ高等弁務官は労働組合の代表も交え、年金制度をより明確に公平にするための協議を重ねているが、一つ一つの案を順序立てて行っている」と力説するとともに、「議論することは重要だ。議論しないことが状況をブロックし、対話がないことで暴動などにも結びつく」と、大臣の発言の援護を試みています。

年金受給年齢62歳の維持はマクロン大統領の公約

グリヴォー副大臣はまた「年金制度を支える財源の確保はビュザン連帯保健大臣の任務の一つであることは間違いない」としています。しかしながら、その大臣が受給年齢の引き上げを「否定していない」発言をしたことが、この問題について政府と協議を重ねている労働組合幹部の怒りを買っています。

労働組合幹部は年金制度改革にあたり、現在62歳である受給開始年齢の維持が確約されていることを条件に、政府との協議に応じています。

そのため、フランス最大の労働組合CGT書記長は「労働現場の実態がまったくわかっていない愚かな発言」と、不快感をあらわにしています。

 

年金制度改革―マクロン政府非難の新たな火種

エドワールフィリップ(Edourard Philippe)首相は昨日の国会演説において「年金受給年齢の変更はない」としつつ、「介護費用の増加に伴う社会保険財源の確保のため、労働時間を長くする」ことが現在準備中の年金制度改革案に盛り込まれる可能性を示唆したため、新たな議論を巻き起こしています。

マクロン政府が2018年1月から年金への課税額を1.7%上げたことから、昨年はデモに参加する年金受給者が増えています。

彼らの多くが終焉のメドがたたない「黄色いベスト」運動を支持していることからも、政府への反論がさらに強まることが予想されます。

執筆:マダム・カトウ

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