マクロン大統領、アメリカ訪問の成果は?ブリジット夫人はファッション外交

2018.04.26

マクロン大統領は4月23日から3日間のアメリカ訪問を終え、本日フランスに帰国します。トランプ大統領との会談、米議会の上下両院合同会議での演説、ジョージ・ワシントン大学での演説などを行いましたが、フランスでは今回の外交の成果が問われています。一方、ブリジット夫人のファッションがセンセーションを巻き起こした、と話題になっています。

 

トランプ政権初の国賓扱いも、外交成果は?

マクロン大統領は、トランプ政権下では初の国賓扱いという一大歓迎を受けました。

米議会の上下両院合同会議では英語で演説し、フランスとアメリカの政治的、文化的な結びつきを強調しつつも、国際情勢、貿易、環境問題でのフランスの立場を明確にしました。

環境問題ではアメリカがパリ協定を離脱したことを受け、「地球Bは存在しない(地球は一つしかない)から、アメリカはパリ協定に再度サインすることになるだろう」、と述べるなど、トランプ政権に説得をはかる試みも見受けられました。

また貿易問題では、「貿易戦争は経済活性化の答えではない」、「保護主義は恐怖に対する一時的な治療薬でしかない」など「米国第一主義」を批判する発言もしましたが、会議はスタンディングオベーションで終了しました。

 

大学の演説では学生たちを魅了

最終日の4月25日には、ワシントンのジョージ・ワシントン大学(The George Washington University)の学生1600人の前で演説を行いました。質疑応答では、シリア問題からフランス国鉄のストライキに至るまで広範囲な質問がされましたが、マクロン大統領はすべての質問に丁寧に英語で回答しています。また、終了後、マクロン大統領は会場中央のステージから降り、握手やセルフィーを求める学生たちに快く応対しました。

5000人の応募の中から抽選で選ばれた学生たちは「英語の演説がうまい」、「回答が明確」と評価したことからも、アメリカの若者へのアピールは大成功だったようです。

 

フランスのメディアは「成果」に悲観的

アメリカ訪問で、若く新しいフランスのイメージをアピールできたとはいえ、トランプ大統領のイラン核合意、貿易政策、環境問題への考えを変えることはできておらず、今回のアメリカ訪問での外交面での成果は高くない、とフランスのメディアは報道しています。

 

ブリジット夫人 VS メラニア夫人

さて、大統領のアメリカ訪問に同伴したブリジット夫人ですが、訪問先の大統領夫人が元モデルのメラニア夫人ということもあり、そのファッションが注目されました。

まず到着時、大統領専用機のタラップをピンクのコート姿で現れ、ホワイトハウスでの晩餐会ではクリーム色のドレスをまとい、「シック」、「スタイリッシュ」との評価を受けたようです。

また、ナショナル・ギャラリー(National Gallery of Art)訪問の際には、ブリジット夫人(ルイ・ヴィトン)、メラニア夫人(マイケル・コース)ともに白のスーツ姿で現れ、2人のファッションはコーディネートされているなど、話題には事欠きませんでした。

ブリジット夫人のファッションは、服もバッグもすべてルイ・ヴィトンですが、メラニア夫人はフランスのデザイナーズ・ブランドでも、ディオール、シャネル、ジバンシーなど、複数のデザイナーを起用しています。

メラニア夫人が「フランスのファッションはルイ・ヴィトンだけじゃないのよ」とブリジット夫人に教えている、と揶揄している報道もあるものの、フランスメディアは総じてブリジット夫人に軍配を上げているようです。

 

ファッション外交は大成功

今回のマクロン大統領のアメリカ訪問は、フランスのデザイナーズ・ブランドの大きな宣伝になり、ブリジット夫人がファッション外交で多大なる成果を上げたと評価されています。

執筆:マダム・カトウ

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