2026年4月3日(金)、6日(月)の復活祭の月曜日(イースターマンデー)の連休は、例年多くのフランス人がこの週末旅行に出かけます。ところが、今年はイラン戦争によるガソリン価格の高騰で、行先変更や日程の短縮を強いられたり、単に旅行をあきらめる人も出ていると、地元のメディアが報道しています。
フランス人の25%が予定変更、12%は旅行断念
3月に始まった原油高の影響で、フランスでもガソリン価格が高騰し、イラン戦争直前まで1リットルあたり1.7ユーロ(約312円/1ユーロ=約184円)~1.8ユーロ(約331円)だった価格が、現在2ユーロ(約368円円)を超えています。
例年、春の到来とともにイースターの3連休や4月の春休みには多くの人が旅行にでかけます。しかし今年は、急遽行先を近場に変更する人やキャンセルする人が多く見受けられます。
ノルマンディー地方(Normandie)にあるリゾート地の一つで、パリから車で約2時間半の距離にあるカブール(Cabourg)のバカンス村ホテルでは、この連休直前に予約が急増したと言います。
地元メディアの取材に応じたホテルの支配人、エムリック・オト(Aymeric Hautot)氏は、「当ホテルはラグジュアリーではないため、お客様の多くは予算がかぎられています。そこで、20%オフのプロモーションを打ち出したところ、直前になって多くの予約がはいりました」と話しています。
また遠方からの宿泊客は少なく、パリやブルターニュ地方(Bretagne)、および同ホテルが位置するノルマンディー地方からといった、比較的近い地域からの利用が多いとのことです。
旅行をあきらめた人
パリ郊外、ヴァル=ドゥ=マルヌ(Val-de-Marne)に住む女性はテレビのインタビューに答え、「せっかくの連休だからどこか旅行に行きたいのですが、ガソリン代が高くてあきらめました。電車で行ける範囲、パリ市内か近郊に出かけるくらいになると思います」と話しています。
大手スーパー、ルクレール(Leclerc)の旅行会社では、フランス国内の予約が前年比15%増えたといいます。店長のヴィルジニー・ダンドリモン(Virginie Dandrimont)さんは、「お客様は例年より短期間で、より近場を選ぶことで予算を抑えようという傾向がみられます」と説明しています。
フランス国内キャンプ場やヴァカンス村、勝ち組に
本来であれば、イースターや春休みはまだ肌寒い日も多いため、北西フランスのブルターニュ地方では、屋外アクティヴィティ中心のバカンス村やキャンプ場の予約が本格化するのは、夏のバカンスシーズンを待ってからになります。
ところが、レンヌから車で約1時間、ブルターニュ地方北部の海岸沿いにあるサン=カスト=ル=ギルド(Saint-Cast-le-Guildo)のキャンプ場では、11日~25日までの春休み期間中、すでに客室の80%が予約で埋まっています。利用客の多くは、同じブルターニュ地方やロワール地方(Pays de la Loire)、パリなどから訪れるようです。
南仏のキャンプ場、春休み期間に満室「50年ぶり」
インフレになると、夏のバカンスは滞在コストが抑えられるキャンプ場に走るという構図は、フランスでは珍しいことではありません。昨年の夏もキャンプ場やバカンス村は盛況でした。
しかしながら、春休み期間にも満室、というのはめずらしいことです。
南仏のリゾート地の一つ、ヴァール県(Var)サン=ラファエル(Saint-Raphaël )のとあるキャンプ場のレセプションは、チェックイン客でごった返しています。
メディアの取材を受けた支配人オロール・ラロッシュ(Aurore Laroche)氏は、「50年ぶりにイースターの連休と春休み期間に満室になりました」と話しています。
突然の活況について、「ドバイのハブ空港やドーハなど中東の主要空港は、閉鎖されているか危険な状態にあります。しかも航空券の価格が非常に高騰しています。そのため、夏休みもフランス国内での休暇に切り替える人が多いでしょう」と同氏は指摘しています。
中東情勢の先行きはまだ見通しが立っておらず、バカンス客がフランス国内を優先する動きはまだまだ続きそうです。このキャンプ場もすでに夏休みの予約が増加の一途をたどっています。
出典:TV1、Franceinfo
執筆:マダム・カトウ












