今回は意味もスペルもほとんど同じだけど、きちんと使い分けが必要なフランス語の身近な名詞” grain(グラン)” と ” graine(グレンヌ)” についてお話します。
実は、私自身が最近までよく混同していました。
同じ意味だけど使い分けが必要
男性名詞 “grain(グラン)” と女性名詞 “graine(グレンヌ)” はどちらも「種子、粒」という意味です。日常生活にもよく登場する名詞で、例えば 米粒は “un grain de riz”、大豆は “une graine de soja” 。お米も大豆も「穀物」という点で共通しているのに、どうして “grain” と “graine” を使い分けなければいけないの?
行き当たりばったりに使って間違うのも悔しいので、見分け方をはっきりさせようと思って向き合うことにしました。
基準がわかれば使い分けられる
フランス人とこの件について長々と話してみてわかったこと。それは対象の粒を土に蒔いて芽が出るかどうかが使い分けのポイントになるのではということです。
例えば、精米された真っ白な米粒からは発芽しませんが、大豆(もちろん炒っていないもの)からは芽が出ます。発芽しない「コーヒー豆」や「ヴァニラビーンズ」には “grain” 、発芽する「とうもろこし」や「胡麻」などには “graine” を使うことからも、この考え方はなかなか的を得ているのではと思います。
そして「発芽する=命を生む」ものには女性の “griane”、そうでないほうは男性の “grain” というのも、なんだか納得してしまいますよね。
ちなみに「砂粒」はもちろん “un grain de sable”、砂は種子ではありませんから “graine” は間違いです。
まとめ
いかがですか。
“grain” と “graine” の使い分けについて迷っていた方には少しでもお役に立てたでしょうか?土に蒔いたら芽が出るかどうか・・・・・・ぜひ、今後の判断基準にしてくださいね。
執筆:アンサンブル講師 Miwa