前回はパリジェンヌの定番バッグと旬バッグについて語りました。
今回は彼女たちの春スタイルに欠かせないアウター「ジャケット」のお話です。
おしゃれパリジェンヌは春アウターにチェンジ!
春は桜が美しい季節。パリでも一部の庭園や公園でその姿を見ることができます。背景に映るのは寺院やアパルトマン、カフェなど。日本とは景色が異なり、とても新鮮です。
さて春のおしゃれがどんどん楽しくなる時期ですが、パリの天気はとても気まぐれ。暖かくなったり寒くなったりと忙しく、人によって着るアウターが異なります。ある人はダウンジャケット、またある人はウールのコートと冬アイテムを着ているかと思えば、何も羽織ることなく薄着で歩いている人も。体感温度は人によって違うといえども、その光景は見ていると面白いものがあります。
しかしトレンドに敏感なパリジェンヌは、きちんと春アウターにチェンジしておしゃれを楽しんでいますよ。彼女たちは、どんなものをセレクトしているのでしょうか。
パリジェンヌはジャケットをセレクト
パリの街でショッピングを楽しむ彼女たちの着こなしをチェックすると、ジャケットを上手に活用していることが分かります。カジュアルタイプのものよりは、ビジネスシーンでも使えるようなシンプルな正統派デザイン。テーラード型で、素材は表面が滑らかなレーヨンやポリエステルが人気です。軽くてサラッと羽織れることができるのも魅力といえますね。
例えば、街で見かけた素敵なパリジェンヌは、黒と白のストライプ柄シャツに、ウォッシュタイプのブルーデニムを合わせ、深いネイビーのジャケットをオン。足元は白スニーカー、そして彼女たちが好むヴァネッサブリューノのカーキ色のスパンコールバッグといった装いでした。
春になってもパリジェンヌが好む色合いは基本的にダークですが、ブロンドの髪やデニム、靴の色などで自然と春らしい表情を生み出しているのです。
日本では、同じタイプのジャケットをデニムとパンプスでコンサバティヴに仕上げるのが人気ですね。また、ジャケットのインナーにボーダーを合わせて白スニーカーをチョイスし、大人カジュアルを演出するのも定番でしょう。
パリと日本のスタイルはの違いは、ジャケットのインナーに何を選ぶか?どんな靴・バッグを合わせるか?です。日本のトレンドを取り入れるか、パリジェンヌ好みのアイテムをセレクトするかでコーデ全体が変わってきますよ。
参考にしたいのはパリらしいインナー選び
パリジェンヌスタイルを取り入れたい場合は、ジャケットのインナー選びから。彼女たちのお気に入りは、プリント柄やシルク素材のシャツ、レースのブラウスといった女性らしさをアピールできるもの。あるいは、やわらかなコットン素材のカットソーで、色はグレイッシュなネイビー・カーキ・ピンクなど。
インナーにポイントを置き、ボトムスには細身のストレートデニムやスキニー、レザー調のパンツなどを合わせてみてください。普段とは違う表情に仕上がるはずですよ。
また、パリジェンヌはマスキュランな着こなしもお得意。例えばコットンカットソーにレザースキニーを合わせて、足元にローファーをオン。黒のジャケットを羽織り、薄手のストールをクルリと巻きます。このクールとエレガンスの融合が、パリスタイルをより魅力的に映すのです。
さらに日中暑くなることが予想される場合は、半袖のTシャツをインナーに。ジャケットを脱いだときは、手で持たず肩に軽く掛ければ、こなれた雰囲気を楽しむことができますよ。
パリジェンヌなジャケット選び
ジャケットのサイズは細身のものを選び、エレガンスを添えるのがパリ流です。 特に肩のサイズをきちんとチェックしましょう。前だけでなく後ろから見ても格好良く見せるためには必要なことです。袖丈は長ければ無造作に折り返すのがポイント。きれいに折ってしまうと「長かった」ということを強調してしまいますよ。また、裏地がおしゃれなものを選ぶのもおすすめです。それなら袖を折り返してもおしゃれに見えますね。
特に小柄な方はジャケット選びに苦戦することが多いでしょう。そういう場合は、サイズが揃っている海外ブランドに注目してください。お気に入りの一枚を見つけることができるはずですよ。
クローゼットに備えておきたい春アイテム
ジャケットを仕事用に買ったけれどあまり着ていないという方は、ぜひコーデに取り入れてみてください。着こなしがグッと引き締まりますし、背筋をピンと伸ばして歩きたくなりますよ。この春はジャケットをセレクトして、パリジェンヌに一歩近づいてみてくださいね。次回はサラリと羽織ればクールに決まる「ロングカーディガン」のお話です。
執筆 KUMICO