フランス食文化代表”チーズ”!

2017.10.25

フランスのチーズ

今日はフランスの食文化の中でも重要な位置を占める食べ物のひとつ、フランスに無くてはならないチーズに触れたいと思います。(※フランス語ではもちろん、le fromage ですね)

 

フランスのチーズは無殺菌乳

今この記事を読んでくださっている皆さんはチーズ、お好きですか?どのようなチーズがお好きでしょう?
あっさり?ニオイがきついもの?固め?柔らかめ?それとも鰹節の旨み?がギュッとつまった固めのチーズ?

このようにチーズを表現する言葉も書ききれないほど沢山ありますよね。しかもフランスのチーズは日本産のと違い、無殺菌のミルクを使っていることが多いので、「味がしっかりしている」という点も興味深いですよね。

殺菌乳のメリット

もちろん日本と同様、殺菌乳を使ってチーズ作りをしている製造所も多いです。因みに殺菌乳を使うことで、チーズの中にある菌が死滅してしまいます。するとチーズの熟成が途中で止まってしまいます。

ではなぜ菌を殺すのか?それにより品質の安定が保たれるからです!これはまさに現代の工場大量生産の時代には打ってつけの製造方法ですよね。その分無殺菌乳で作られたチーズよりも殺菌乳で作られたチーズの方がずっと味はまろやかで、一般的によく言う「食べやすい」チーズになるんですね。

plateau de fromage

plateau de fromage

うーん、おいしそうですねぇ。フランスではクリスマスや誕生日会など大勢の人を招くFÊTE(パーティ)時に、よくplateau de fromageをチーズ屋さんで注文してワインと一緒に楽しみます。チーズ専門店に行けば、場所によるかもしれませんが、大抵サービスで写真のような盛り合わせを作ってくれます。これが食事の締めにパッと出されたら、食卓が一気に華やかになると思いませんか?

因みに写真に写っているチーズの説明を時計回りにしますと・・・

左上の白いものはコルシカ島の羊のチーズbrocciou (ブロッチウ)。これはすごくあっさりしたチーズですので、サラダと一緒に食べると相性抜群です

その右隣の二等辺三角形の形をした黄色いチーズがcantal(カンタル)Auvergne(オーヴェルニュ)産の牛のミルクを使ったチーズです。食感がボソボソしているのが特徴で熟成(カーヴで寝かす期間)が若いものだと甘みもほんのり実感でき、熟成の期間が長くなるにつれてどんどん鰹節の旨みのような味が出て来ます。これはキッシュに入れてもあっさりとして美味しいし、ほくほくのじゃがいもの上に一切れ乗せ、シンプルにオーブンで焼いていただいてもすごく美味しいですよ。

その右の丸いブルーチーズがfourme d’ambert (フルムダンベール)。これまたAuvergne産の牛のミルクが使われており、いわゆる青かびチーズの分類に入ります。ブルーチーズの中でも割合食べやすい方です。ブルーチーズソースにはもってこいですね。日本だと同じ青かびの、羊のミルクで作られているロックフォールは値段が高いので、このフルムダンベールを使うのもお勧めですよ。

その次のピラミッド型のチーズがValençay(ヴァロンセ)。berry地方のヤギチーズです。フレッシュなものだとまだ酸味が残り、触った感じが弾力をもっていたら、中はしっとりあっさりした味です。でも熟成すればするほど硬くなり、水分が抜けてくるのでその分味はギュッと引き締まり旨みが凝縮されます。料理法もフレッシュな場合にはサラダ、しっとりしてきたら熱で溶かしてあげる、そして硬くなってきたらパスタ等に粉チーズの要領で振りかけてあげても良いですね。

その左の四角いチーズはpont-l’évêque (ポンレヴェック)。Normandie産の牛のチーズです。しっかりとしたもっちもちの弾力が特徴の食べやすいチーズです。外皮は取っても取らなくてもお好みで召し上がれます。この弾力を生かし、溶ろけるチーズとしてキッシュ等で使ってあげたら特徴が生きてきます。

その左上の小さいチーズ。見えますか?小さくて目立ちませんが、実はこれも有名です。pélardon(ぺラルドン)というLanguedoc(ラングドック)地方のヤギチーズです。これもまだ弾力があるうちに食べるとしっとりして食べやすいチーズです。すっごく小さいチーズなのですぐに食べれてしまいますね。一般に臭いがきついとされるヤギのチーズをそのままで食べるのもなぁ・・・という方は、蜂蜜と一緒にすると食べやすくなるので是非お試し下さい。

最後のチーズです!中央の丸い箱に入ったチーズはいわゆる「ウォッシュチーズ」の王様と言われる、époisses (エポワス)。Marc de Bourgogneと呼ばれるお酒で熟成させたチーズで香りはきついけれど、中はとろっとしてスプーンですくえてしまうくらい。味も香りのわりに食べやすく、病み付きになります・・・。是非赤ワインと共にそのまま味わいたいチーズの一つです。

 

あとがき

以上、簡単にフランスチーズの紹介をさせて頂きました。機会があれば今度はチーズの歴史等ご紹介させて頂きます。ではチーズ好きの皆様、フランスにいらっしゃる際はぜひ本場のチーズを召し上がるのを忘れないでくださいね。本当に美味しいですよ!

執筆 Yuki

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