ロワール地方はフランス南西部に位置し、1000km以上にも及ぶロワール川に沿うフランス最大のワイン生産地域です。範囲が広いため多種多様なスタイルのワインが楽しめます。今回は代表的な銘柄を挙げてロワールワインの魅力についてお話します。
ロワールワインの魅力と楽しみ方
ロワールのワインの魅力である多種多様な楽しみ方についてをご紹介します。
種類豊富なロワール地方のワイン
ロワール地方のワインには、A.O.C.ボルドーやA.O.C.ブルゴーニュのような広範囲の地域がワイン名になったものがありません。(注:A.O.C.とは原産地統制名称法のこと)
ロワール地方では生産地区が大きく4つに分類され、それぞれが素晴らしいワインを生み出しています。白、赤、ロゼ、辛口、甘口、スパークリングと思いつく限りのさまざまなワインが揃っており、まるでワインの百貨店のようです。
ロワール地方のワインに合う料理は?
様々なワインがあるということは、それに合わせるお料理のバリエーションも豊富と言えます。ロワール地方のワインは、産地が冷涼な地域に属するため清涼感があり、爽やかで軽やかな味が特徴的です。そのため、合わせるお料理も軽やかな味付けのものがおすすめです。
個人的には食材の素の良さを生かしている和食がうってつけと言えるでしょう。ロワール地方では川が近いので魚料理が伝統的となっており、こちらも白赤ワインによく合います。
またリンゴのお菓子タルト タタンは、生き生きとした酸で甘みが引き立つ甘口ワインと相性がいいです。
ロワール地方で造られるワインは?
ロワール地方でどのようなワインが造られているのでしょうか。具体的な銘柄をご紹介していきましょう。
白ワイン
■ ミュスカデ セーヴル エ メール( Muscadet Sèvre et Maine )
ブドウ品種:ミュスカデ
きりっとした酸味が特徴で、夏の暑い日にピッタリ。ワイン好きなら冷蔵庫に入れておきたい1本です。
この銘柄にスュール リー(Sur Lie)とラベルに描かれているものがあります。これは発酵タンクか樽でわざと澱引きをせずに行うワイン醸造法の一つで、新鮮さと旨味を高めるのが目的です。
■ ヴーヴレイ( Vouvray )
ブドウ品種:シュナン ブラン
多様なロワールワインの代名詞のような銘柄で、辛口・やや甘口・甘口・スパークリングまで造られています。シュナン ブランはオレンジママレードのような甘みと心地良い苦味をもっており、辛口でも甘口でもアロマティックで魅惑的なワインに仕上がります。シャンパーニュ製法で造られたスパークリングも品質が高くおすすめです。
ロゼワイン
■ ロゼ ダンジュ( Rose d’ Anjou )
ブドウ品種:グロロー種主体
フランスを代表するロゼワインです。ほんのりとしたピンク色が美しく、やや甘口で優しい味なので、あまりワインを飲まれない方にもおすすめです。どことなく “春” を思わせるワインです。
赤ワイン
■ シノン( Chinon )
ブドウ品種:カベルネ フラン
水はけのよい土地で造られるため繊細でフルーティーなワインです。カベルネ フランが原料のワインはタンニンが少なく、口当たりが軽めです。赤ワインですが冷やして飲んでも美味しいです。
最後に
ロワール地方のワインはまだまだたくさんあります!全てをご紹介できませんでしたが、日本には多くの銘柄が輸入されているのでぜひ探してみてくださいね。
執筆 Eriko