フランス街角ぶらり旅2 パリのダークスポット「Catacombes」

2016.09.22

9月も後半になり、朝晩のパリはもう上着がないとぶるぶる震えるほど気温が下がっています。「夜のピクニック」にはもう厚手の上着が必要ですね。今回の「Daisukeのフランス街角ぶらり旅」は、知る人ぞ知る、パリのダークスポットをご紹介したいと思います。

 

行列のできるダークスポット

パリの地下納骨堂、カタコンブ(Catacombes)です。場所はRER B線およびメトロ6番線・4番線のダンフェール・ロシュロー(Denfert-Rochereau)駅

この駅名、かつては「Gare d’Enfer (地獄の駅)」と呼ばれていました。なんだか少し、背筋がひやっとしませんか…?地図で場所をおさらいしておきましょう。

(画像引用:Google Map)

友人二人とダンフェール・ロシュロー駅で待ち合わせて、いざカタコンブへ! 友人は二人ともフランス人ですが、カタコンブに来たことはないそうです。

待ち時間はおよそ1時間半

お昼過ぎに到着したときにはすでにものすごい行列だったので、行くなら早めの時間がお勧めです。いつもこの駅を利用していて、すごい行列だなあと思っていたのですが、いざ自分が並ぶとなると改めてその人気を実感します。

ここから待ち時間はおよそ1時間半です。

待ち時間なしチケットも

「私はそんなに待てないわ!」という人には、billet coupe-file(待ち時間なしチケット)というのがあります。通常料金は12€ + オーディオガイド5€。それに対し、待ち時間なしチケットは25€ + オーディオガイド5€です。かなり高いですが、他にも観光したい、待つのがしんどいという人にはお勧めです。

ようやく入り口に…

さて、1時間半(以上)待ってようやく入り口にたどり着きました。Catacombesは地下の採石場跡の狭い坑道になっていて、一度に入場できる人数が限られています。そのため入口が近づいてもなかなか中に入ることができません。

中に入ったらチケットを購入します。オーディオガイド(5€)はフランス語、英語、スペイン語が用意されています(HPには上記3カ国語しか載っていませんが、たしかイタリア語もあったと思います)。ゆっくり解説してくれますので、フランス語を勉強中の方はぜひ聞いてみてくださいね!

 

地の底へと降りていく

この後は地の底まで続いているんじゃないかと思うほど、長い長い螺旋階段を下りていきます。深さは地下20メートル以上。メトロやRERよりもはるかに深いところまで降りていきます。気温は年間を通して15℃程度と、かなり肌寒いです。

ここからは高感度カメラで撮影しているため明るく見えますが、地下坑内はかなり薄暗く、足元も湿っていて歩きにくいです。歩きやすい靴を用意しておきましょう。

狭く薄暗い道が延々と続きます。20分ほど歩くと、少し大きな場所に到着します。

ここが死の帝国である

さあ、ここからいよいよCatacombesの心臓部分。もっとも神聖な場所に入ります。

【止まれ!ここが死の帝国である】

ここを門を抜けると、そこから先は恐ろしくも美しい光景が広がっています。衝撃的な画像がたくさんありますので、閲覧注意でお願いします!

閲覧注意でお願いします

最初に書いた通り、ここは、地下「納骨堂」。およそ600万人の遺骨が納められています。驚くべきなのが、これらがむき出しのまま、そして芸術的に積み上げられているという点です。

人骨は一体どこから?

この600万もの人骨が一体どこから来たのでしょうか。

ここは元々は採石場だったため、人骨を埋葬するために作られたものではありません。過密になってしまったパリ市内の複数の大規模墓地を閉鎖する際、発掘された人骨をこのカタコンブに移し、納骨堂として使われるようになったのです。それゆえ各セクションには「どこの教会から持ち込まれたか」というのが記されています。

当初はただ人骨が運び込まれただけでしたが、1810年以降は訪問可能な納骨堂として、現在のような装飾に生まれ変わりました。

ここに写っているのは全て、本物の人骨です。

柵もなにもなく、このように人骨が積み上げられている光景が延々と続きます。

https://youtu.be/fN6L7iPui6Y

↑ ビデオ撮影するとこんな感じです。

注)撮影自体は禁止されていませんが、自撮り棒や三脚を用いての撮影およびフラッシュは禁止されています。また、あくまでもここは「死者の魂が眠っている場所」ですので、騒いだり、人骨を触ったり、持ち帰ったりするのはやめましょう。

死の帝国から地上へ

ここまでおよそ45分ほどの道のりでしたが、最後はまた螺旋階段を上って地上に戻ります。階段を上がるにしたがって気温がどんどん上がっていきます。

これだけの人骨を見ることは実生活ではほぼ皆無なため、訪問後は不思議な感覚になりました。現在のパリが、この納骨堂に眠る人たちによって築き上げられたのですね。

地上へ出ると…

出口も入り口と同様、とても小さな小屋です。出口は入口から地下鉄で2駅ほど離れた場所にあります。その出口の前には…

ちゃっかりこんなお土産屋さんが出迎えてくれます。パリのレアなお土産はいかがでしょうか?

 

迷子にならないように!

今回はパリのダークなスポット、Catacombesをご紹介しました。お楽しみ頂けましたでしょうか?

Catacombesにはいくつもの細かく分かれた坑道が張り巡らされています。あまりにも複雑に分かれているため、メインのルートを外れると、2度と戻ることができなくなると言われています。

実際に、Catacombesに入ったまま出てこなくなった人も大勢いるそうです。Catacombesを訪れる際は、必ずメインのルートだけを通りましょう。

 

施設詳細

L’entrée des visiteurs:
1, avenue du Colonel Henri Rol-Tanguy (place Denfert-Rochereau)
75014 Paris
Parcours de 2 km avec la sortie au 36 rue Rémy Dumoncel
75014 Paris

Tél. : 01 43 22 47 63
Fax : 01 43 22 48 17

Catacombesの公式HPはこちら

執筆 Daisuke
 

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