前回のコラムで、パリ市内にある大きな4つの墓地について紹介しました。今回はその中の一つを実際に訪れ、リポートします!
世界で最も有名な墓地があるパリ
僕が向かった先はここ。
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Cimetière du Père-Lachaiseです。20区の地下鉄2番線、Père-Lachaise 駅下車徒歩2分。世界で最も有名な墓地の一つといわれ、年間数十万人以上の人々が訪れています。
パリ市が運営する14の墓地の中で最も大きな面積を誇り、およそ44ヘクタール(東京ドームおよそ10個分)の敷地に69,000の墓所があります。カトリックやプロテスタント、ユダヤ教、イスラム教、そして仏教など、宗教の垣根を超えて埋葬されています。
⇒Père-LachaiseのHP
⇒パリ市観光局のPère-Lachaiseのページ
そのPère-Lachaise を実際に歩いてみて、パリのお墓の雰囲気をお伝えします。
実際に歩いてみました
冒頭の写真のように、墓地の各入口には地図があります。どの区画に誰(著名人)のお墓があるかをこちらで確認します。ガイドブックに載っている情報はたまに間違っていることがあるので、現地で確認することをお勧めします。
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墓地の内側はたいてい石畳になっていて、車が通れる大きな通路があります。
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大きな像が立っています。
墓地にも住所が
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街なかと同じように、住所があります。通り名、そして区画が記されています。ここは「29区 Chèvres (ヤギ)通り」。
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こんな可愛らしい花があちこちに咲いていて、「お墓=うらめしや」のイメージはありません。
多くの人が訪れる歌手エディット・ピアフのお墓
さて、心地よい日差しの中たどり着いたのが、僕が愛してやまない、あの歌手エディット・ピアフ(Edith Piaf)のお墓。
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![PICT_20160227_101353[1]](/wp-content/uploads/2016/04/PICT_20160227_10135311-1024x768.jpg)
たくさんの人がピアフを慕い訪れるため、ここはつねに花であふれています。
側面には、彼女が16歳の時に御用聞きのルイ・デュポンとの間にできた娘、マルセル・デュポン(1933‐1935)の名前も刻まれています。彼女は小児性髄膜炎のため、2歳で命を落としています。
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柔らかい日差しの中、次の場所へ向かいます。
「シュール」を産み出したアポリネールのお墓
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次に到着したのは、イタリア出身でポーランド人の詩人・作家・芸術評論家、ギヨーム・アポリネール(本名:ヴィルヘルム・アポリナリス・コストロヴィツキ)のお墓。
シュールレアリスム(超現実主義)という言葉は、彼の作品から生まれた言葉なんですよ。現在私たち日本人が「シュール」とよく使っているのは、このシュールレアリスムから来ているんです。知らず知らずのうちにフランス語を使っていたんですねえ。
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こちらにもあの小さくてかわいい黄色い花が。
文字でかわいいハート
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文字でハートがかたどられています。なんと書いてあるか、わかりますか?
ほかに大作曲家のお墓も
この他にもこの Père-Lachaise には、ショパン、ビゼー、ロッシーニといった誰もが知っているような大作曲家のお墓があります。今回は写真には収めませんでしたが、ショパンのお墓は観光客がツアーで回るほど有名です。
「お墓」であることを忘れずに観光しましょう
パリのお墓の雰囲気が少しでもみなさんに伝わったでしょうか? パリ市民の散歩コースになっていたり、観光地にもなっていますが、あくまでも「お墓」ということは忘れずに。
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また、石畳は非常に歩きにくいので、お墓を巡る時は歩きやすい靴を選びましょう。
皆さんもパリを訪れたら、お墓にも足を運んでみてはいかがでしょうか。
執筆 Daisuke













