置き引き被害に遭わないために…ファストフード店での実例を紹介

2015.02.05

数回にわたり「フランスで犯罪に遭わない方法」をお伝えしています。今回は実際に遭った経験をもとに、引き続き「置き引き」について検証していきます。

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気軽なファストフード店に注意

個人でパリ観光を楽しんでいるところをシミュレーションしてみましょう。観光途中にちょっと小腹がすいたけどわざわざレストランに行くほどでもないし、ブラッスリー(une brasserie カフェ・レストラン)で食べるとちょっと高い。

そんな時に役に立つのが、フランス語が話せなくても機械で注文が出来て、無料でWifi(フランスではウィフィと言います)も使えて気軽に長居が出来るファストフード店

マクドやクイック(Quick Burger クイックバーガー)などがあちこちにあり、非常に便利です。日本に比べると若干値段は高いのですが、気軽さは日本と同じです。

注)マクド(Mac do=マクドナルド) マック(mac )というと「un maquereau(売春婦のヒモ)」という意味になります!!

「次はどこに行こうか♪」「モンサンミッシェルってパリからメトロで行ける~?」「無理~」などと気楽におしゃべりをして、スマートフォンで場所を確認したりこれまで撮りためた写真をブログにアップしたりして気が緩んだその時。3日前にロワッシーバスでOpéra に到着した時に見たのと似た光景が…。

 

署名を求める子どもたち

そう、マクドの中になにやら署名を求める数人の人影が!しかも今回は10歳前後に見える子供達。署名用紙を各テーブルの上に置いては断られ、テーブルの上に置いては断られ。それでも順番に各テーブルを回ります。時々署名に応じる観光客の姿も見えますが、ほとんどは断られている様子。

「よし、私たちも断ることにしよう!」。そう友達と確認して、彼らがやって来た時強い口調で「NON」と言いました。これで完璧。

彼らはひとしきり回ったあとで店を出て行きました。しばらくするとあちこちから「Merde, C’est où, mon téléphone?!(くそ、俺の携帯どこ行った?)」と聞こえてきます。

テーブルにおいたスマホが!

「あら、どこかでなくしちゃったのね、可哀想に。私たちもなくさないように気をつけようね」なんて言いながら、テーブルの上のスマートフォンに手を伸ばしたら…あれ…あれれ……

ない!! 私の携帯どこ?! どこぉぉぉぉ…!?」。時すでに遅し。あなたの大事なスマートフォンは一体いつどこに消えてしまったのでしょうか。

思いだしてください。つい数分前にやって来た署名を求める子供たち。彼らが署名用紙をテーブルに置いていた光景を。署名用紙を置いた隙に、用紙を隠れ蓑にしてスマートフォンをくすねていたのです。

実際に目の前で起きた出来事

これは僕がマクドにいる時に実際に目の前で起きた光景です。幸いにも僕は被害に遭わずにすみましたが、前の席に座っていた地元の青年のiPhone が盗まれました。

 

少しの注意で防げる

普通のレストランやカフェでは彼らが入ってくると店員が追い返します。ほとんどのファストフード店にも屈強な保安要員のお兄さんが立っていて、置き引き犯が来ないようしています。それでも出入りが比較的自由な店舗では入ってきてしまうようです。

これもスリなどと同様に、ほんの少し気をつけるだけで充分に防げること。少しでもおかしいな、と思った時は「スマホは自分の手で持つ」「財布は鞄の中へ入れる」「鞄の口は閉める」などの対応をとるようにしましょう。

次回は「警官を装ったクレジットカード詐欺」についてお話しします。

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執筆 Daisuke
 
 

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