フランス語翻訳が難しい理由《動詞・直接法現在形編》

2020.11.11
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フランス語翻訳の難しさ 動詞現在形フランス語の動詞には様々な時制があります。直接法現在形はフランス語を学習し始めた人が最初に学ぶ時制ですが、日本語に訳す時に全て「〜です、ます」と現在形で訳してしまって良いのでしょうか?今回は、直接法現在形の難しさと、それを上手に訳すコツをお伝えしていきます。

 

完了動詞・未完了動詞の見分け方

動詞は性質によって完了動詞未完了動詞とに分けられます。それぞれの特徴を知っておくと、どの時制を訳す際にも役立つので簡単にご説明します。

・完了動詞…行為が発生した時と完了した時が同時であり、その行為が終わらなければ使われることのない動詞
例) naître(生まれる) mourir(死ぬ) trouver(見つける)など

・未完了動詞…継続の性質を持つ動詞で、その行為が始まりさえすれば使うことができる動詞
例) dormir(眠る) marcher(歩く) vivre(生きる)など

こうした継続的または瞬間的といった動作の様態を表したものを、動詞の「相」と言います。

このように完了動詞には過去の相があり、未完了動詞には過去から続く現在の相がありますこの知識は翻訳以外でも役立ちますので憶えておくと便利です。

 

1.フランス語には現在進行形の時制がない

フランス語には英語の現在進行形に相当する時制がないので現在形で表現します。ですから、現在形(〜です、ます)で訳すのか、現在進行形(〜しています)で訳すのかを自分で判断しなければいけません。


Il ferme la porte.(彼はドアを閉めます
Il dort maintenant.(彼は今眠っています

上の文は「〜ます」と現在形で、下の文は「〜います」と現在進行形で訳しています。現在形だからといって全て「〜です、ます」と訳していいわけではないのです。ほとんどの場合は文脈から判断しますが、先にご説明した動詞の相からも判断することが出来ます。

完了動詞には過去の相があるので現在進行形では訳せませんが、未完了動詞には継続の相があるので現在進行形で訳した方が良い…といった感じです。上記の例だとfermerは完了動詞、dormirは未完了動詞です。ただし、例外もあります。

【1】Il pleut beaucoup maintenant.(今雨が激しく降っています
【2】Il pleut beaucoup en juin.(6月は雨がたくさん降ります

上記の【1】の文を参考にしていただくとわかるようにpleuvoirは未完了動詞ですが、【2】の文は現在形で訳しています。このような不変の事実や習慣などは現在形で訳しますので注意してください。

 

2.近い未来・近い過去を現在形で表すことがある

フランス語翻訳の難しさ 動詞現在形フランス語では近い未来や近い過去のことを現在形で表現することがあります。


Je t’appelle demain.(明日電話するよ)
Je sors de chez moi à l’instant.(今さっき家から出たところです)

上の文は明日( demain )のことなので未来、下の文は今さっき( à l’instant )のことなので過去のことですが直接法現在形で表現されています。

「1.フランス語に現在進行形の時制がない」で述べたのと同じように、現在形は全て「〜です、ます」と訳すのではなく文脈や状況によって訳し方を変える必要があるのです。

 

まとめ

直接法現在形といっても様々に訳すことが出来ますし、文脈などによって訳し方を工夫する必要もあります。フランス語で文章を読む際に「相」を意識することも勉強になりますので試してみてくださいね。

執筆 ちはる

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