日本でも話題になったフランス発のスイーツといえば、マカロン、カヌレ、ショコラでしょう。それ以外にも、フランスにはたくさんの種類のお菓子があります。では、フランス人はどのようなスイーツが好きなのでしょうか? また、最近フランスでじわじわと人気を集めているお菓子も紹介します。
フランス人が好きな定番スイーツといえば
美食の国フランスは常に食に対して進化を続けていますが、古くから愛されているスイーツの存在も忘れてはいけません。フランスの定番スイーツといえば、やはりショコラでしょう。
特に愛されているのはガトーショコラ、ショコラのムース、そして1粒1粒が手作りされた宝石のように高級感あふれるボンボンショコラです。
カカオの味をベースに、シナモン、キャラメル、ゆず、抹茶などの味覚のバリエーションを展開していくのがフランス流です。加えるスパイスや材料によって味に変化を持たせていくという、まさに職人のなせる技術です。今後もこの進化は続いていくでしょう。
季節のイベントでも大活躍のショコラ
ノエル、イースターでは、贈り物の定番として大量のショコラが消費されています。普段から多くの家に板チョコが常備されており、暑い夏はショコラ風味アイスを楽しみます。
このように1年を通して食し続けられているほど、ショコラはフランスで不動の人気を得ているスイーツなのです。
マダム達にマカロンが愛される納得のワケ
見た目のかわいさと、食べやすい一口サイズということもあり、マカロンは日本でも人気スイーツなりましたね。私がフランスに来たばかりの頃、最初にマカロンを見たとき、フランスのお菓子にしては小さいので「これは一体、どういう場面で食されるのだろうか?」と思いました。
その疑問は、あるマダムのお家にお呼ばれしたときにあっさり解決。美しいリモージュ焼きの小皿に色とりどり美しいマカロンが盛られ、華奢な銀のサーバーが添えられて出てきました。午後のお茶の時間にエレガンスをもたらす、マダムのティータイムにぴったりのスイーツだと感心したものです。小さめなので食べすぎる心配もなく、数種類のフレーバーを試せる楽しみもあります。
差し入れでも喜ばれるマカロン
フランスでは、自分の誕生日に職場へお菓子を持っていき、皆で頂くということがよくあります。例えば手作りケーキだったり、パン・オ・ショコラ( pain au chocolat )だったりするのですが、グルメな人はマカロンを持ってくることがあります。もちろんそれは、自分がお気に入りのお菓子屋さんのマカロンです。
マカロンは冷蔵保存でデリケートなお菓子なので、普段はマドレーヌやクッキーなどの焼き菓子を選ぶことが多いです。そのため、差し入れで登場すると皆テンションが上がって大喜び! カラフルな見た目や豊富にあるフレーバー、そして一口サイズの上品なマカロンは気分をウキウキさせてくれます。
人気上昇中!2024年は本格マシュマロに注目
家に人を招待したり、自分が招かれたときは、どのような贈り物を用意しようかと考えますよね。ここ最近、私が贈り物でよく頂くのがマシュマロです。フランスではマシュマロをギモーヴ ( guimauve ) と呼びます。実はフランスのお菓子屋さんのマシュマロは、大きく分けて2種類あるのをご存知でしたか?
・チョコレートがコーティングされた、クマの形をしたかわいらしいマシュマロ
・薄いパステルの色がついた、四角い大人向けのマシュマロ
チョコレートでコーティングされたクマのマシュマロは、外側のパリパリショコラと中のふんわり食感が絶妙な組み合わせ。クマの形もかわいらしく、尻尾もおへそもきちんとついている完成度の高さです。
大人向けの四角いマシュマロは、フルーツの風味が口の中でふんわり広がり、薄いパステル色が美しく軽い口当たりで食感も心地良いものでした。
私も久しぶりにお菓子屋さんのマシュマロを食べたのですが、目から鱗のおいしさでした。あまり期待していなかったため、「こんなにおいしいんだ!」と思わず呟いてしまうほど!
シンプルなお菓子だからこそ素材の質とお菓子職人の技術は大切なポイント。食べていると子ども時代に戻ったような懐かしさと、洗練された味わいとを両方楽しむことができます。
まとめ
フランスのお菓子屋さんは、すでに存在している定番のお菓子に、ひと手間加え新しい味を作るのが上手だなと感じます。今回紹介したショコラ、マカロン、マシュマロは日本人の口にも合いますので、ぜひ試してみてくださいね。また機会があれば、他のフランススイーツも紹介したいと思います。
執筆 YUKO