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「否定のde」をあえて使わない場合とは

2018.04.26.

フランス語の否定文

フランス語の基礎文法において、否定文になくてはならないのが名詞の前の”de”。これを「あえて使わない場合」があるのです。

 

否定文の基本形「de+名詞」

猫を飼っています

まずは「否定のde」とはどういうものかご存知ですか?

肯定文:J’ai un chat. (猫を1匹飼っています。)
否定文:Je n’ai pas de chat.(猫は飼っていません。)

このように「対象の名詞を所有していない、その名詞が存在しない」という場合、冠詞ではなく“de” を名詞の前に置きます。ただし、その名詞は不特定であること、つまり元々は不定冠詞(un,une,des)や部分冠詞(du,de la)を伴うものであることが条件です。

名詞が「特定のもの」の場合は?

Je n’ai pas la carte vitale de mon mari.
(夫の保険証を持っていません。)

この文章の場合、話し手がその時に保険証を持っていないだけで、どこかには存在しますよね。
” La carte vitale de mon mari ” は一枚しかない「特定の保険証」なので、” La carte ” です。

Je n’ai pas de carte vitale de mon mari.
と言うと、おかしな文章になってしまいます。

「ひとつもない」を強調する

「否定のde」を使わずに、フランス人はよくこのような言い方をします。

Je n’ai pas une (seule) assiette chez moi.

お皿がない、存在しないのに、どうしてこの文では否定の ” de ” ではなく不定冠詞の ” une ” が使われているのでしょうか?
実はこのフレーズ、「うちにはお皿が(ただの)一枚もない」という意味で、話し手が「一枚も」に含まれる数字の「1」を強調するため、あえてこのように表現しているのです。さらに見方を変えれば、ここでの “une” は不定冠詞ではなく数詞であると解釈できます。「一枚もない」と数を強調するためには、数字 “un, une” の存在は不可欠のようです。日本語でも同じですね。

さらに「ただのひとつも」を意味する付加形容詞 “seul” を名詞の前に入れると、「たったのひとつもない」と、より文意を強めることができます。

Il n’y a pas un (seul) nuage dans le ciel.
(空には雲が(ただの)1つもない。)

Il y a un an, je ne parlais pas un (seul) mot d’anglais.
(1年前、私は英語を(ただの)一語も話さなかった。)

 

まとめ

いかがでしたか?「否定のde」の使い方に慣れたら、一歩進んで「ひとつもない」ことを強調する文を作れるようになると、表現力に幅とメリハリが出ますよね!ぜひ今後の会話や作文に取り入れてみてください。

執筆:アンサンブルアンフランセ講師 Miwa

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