フランスの郷土料理ラクレットとは?!濃厚チーズを楽しむ冬の逸品!

2023.02.08

ラクレット寒くて曇り空の多い、冬のフランス。フランス人は冬をどんな風に過ごしているのでしょうか?今回は、寒いからこそおいしい、チーズを使った冬の定番料理ラクレットをご紹介!フランス人が大好きな、名物料理の魅力をお伝えします。

 

絶品のチーズ料理「ラクレット」の楽しみ方!

チーズ

ラクレットとは、削り取るという意味のラクレ ( racler )  から由来しています。チーズを温めて削り取って食べる、フランスの冬の定番料理です。

ラクレットチーズは塊のタイプとスライスタイプがあります。ミルクのクリーミーさが感じられる優しい味わいのチーズです。

ラクレットに使う具材や食べ方は?

溶かしたラクレットチーズを、ふかしたジャガイモバゲットにつけて頂く、シンプルな食べ方です。付け合わせは、数種類の生ハムグリーンサラダ、そして辛口の白ワインが定番となっています。

まろやかなチーズ、味わい深い生ハム、カリッとしたバゲット、そしてさっぱりしたサラダの組み合わせが、なんともいえずおいしいです。生ハムは数種類を用意して、お好きなものを選びましょう。私はイタリアのモルタディーラを加えるのがお気に入り。

ジャガイモはふかすので、崩れにくい固めのものがおすすめです。フランスのジャガイモの種類は多数ありますが、各パッケージにグラタン向き、フライドポテト向き、ふかし向きなど記されています。ラクレットでは、「ふかし向き ( à la vapeur ) 」のジャガイモを選んでください。

グリーンサラダはどの種類でもいいと思いますが、チリチリとした葉っぱが特徴のフリゼ ( frisé ) と呼ばれるサラダ菜を使うと食感も楽しめます。

フランスでは、生ハムに添える酸っぱいきゅうりのピクルスも脇役とはいえ欠かせません。こちらは、ソースのコーナーに瓶詰で売っていますよ。

【買い物リストはこちら!】

-ラクレット用チーズ ( fromage à la raclette )
-生ハム  ( charcuterie )
-ジャガイモ ( pomme de terre )
-サラダ ( salade )
-ピクルス ( cornichon )
-バゲット ( baguette )

寒い時期にぬくもりを届けてくれるラクレットは本当に大人気!フランスのチーズ、生ハム、ジャガイモ、サラダはどれも大変おいしく、味はお墨付きです。

ラクレットは専用家電を使います

ラクレットをするために専用の家電が必要です。ラクレット機は多くの家庭で使われており、2人用、6人用と人数に合わせて販売されています。

 

ラクレットが愛される3つの理由!

冬の合言葉は、 On fait la raclette ? ( ラクレットでもやりますか? ) というほど、フランスで愛されているラクレット。人気の理由を3つ挙げて行きます。

1.ライブ感を楽しめる

ラクレット機はラクレットチーズを溶かすためのヒーターですが、これがあると、なぜかライブ感が一気に盛り上がる大切なアイテムです!ラクレット機には、その他にもチーズをいれるミニパン、チーズをこそぎ取る木のへらが人数分、備わっています。

家庭では、テーブルの真ん中にラクレット機をドカンと置いて、各自のペースでチーズを溶かしていきます。外は寒いけれど、目の前でおいしそうにチーズが溶けていくのを見ているだけでほっこりでき、ゆったりとした気分になれますよ。

2.各自のペースで気軽に食べられる

各自のミニパンで好きなチーズを溶かして食べるスタイルなので、ゆっくりと食事が楽しめます。チーズフォンデュだと、チーズが固まらないように常にお鍋をかき回す必要があります。しかし、ラクレットはその心配がありません。

溶けたチーズをバゲットにかける派、ジャガイモにかける派など、各自の好みを知ることができるのもおもしろいです。カップルやファミリー、そして友達と賑やかに食事をするときなど、さまざまなシーンでラクレットは楽しまれています。

3.準備がとても簡単!

事前に用意するのは、サラダ作りとジャガイモをふかしておくことぐらいで、いたってシンプル。招く側が事前に材料を用意しておけば、招待される側と同じテーブルに着くことができ、各自のペースと好みで食事を楽しめます。

そして、ラクレットは味に外れがないので、人をお招きするホームパーティーに大活躍です!手料理と違って失敗がないので安心です。大人数の集まりのときは、マイラクレット機を持ち込んで参加することもあります。

材料を買えばすぐにできるので、週末にラクレットパーティーを企画することも多いようです。金曜日、土曜日はチーズコーナーでラクレットチーズを選ぶ人たちをよく見かけます。

 

フランス人がラクレットを一言で表すと?

歓談する人冬の風物詩でもあるラクレットの魅力について、フランス人は convivial(e) という表現をします。温かなおもてなしというような、食事の席で使われる言葉です。

夏の野外バーベキューとは違って、落ち着いた雰囲気の中、大切な人とゆったりと素敵な時間を過ごすのにピッタリの料理といえるでしょう。

 

まとめ

ここ数年、ラクレットの消費量が増加の傾向にあるようです。チーズもニラ風味、ブラックペッパー風味、マスタード風味など、さまざまなバリエーションが展開されるようになりました。また、職人手作りの、電気を使わない炭使用のラクレット機の販売もされています。ラクレットに味だけでなく、風情を求めているのがうかがえますね。寒い時期にフランスに来ることがあれば、ぜひラクレットをお試しください。私は、スキー場で雪山を眺めながら頂いたラクレットが、一生の思い出になるくらい素敵でしたよ。

家庭でのラクレット、職人手作りラクレット機についての動画 (フランス語のみ)
Tradition : le retour de la raclette

執筆 YUKO

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