今回はフランス人の華麗な車庫入れについてご紹介します。日本人は車庫入れが苦手な方も多いですよね。狭いスペースでも躊躇せず車庫入れしてしまうフランス人ですが、それにはフランスならではの根深い理由があるようです。
小さなパリに世界中から人が訪れる・・・しかし
パリのどこまでも抜けるような一面の青空を見ていると、とても広い街のような気がします。しかし、パリは山手線の内側にすっぽり入ってしまうほどの小さな町です。最初は東京23区ぐらいの大きさかと思っていましたが、暮らしてみるとつくづく「小さな町だなぁ。」と感じます。
そしていつも慢性的な住居不足で家賃は上がる一方。一軒家というものがほとんどなく、5~7階建てのアパートが所狭しと並んでいます。当然、慢性的な駐車場不足のため、街中には無数の路上駐車・不法駐車のクルマがあふれかえっています。道路上でも駐車スペースはほとんどありません。
驚愕!フランス人の駐車テクニック
駐車スペース不足であっても、フランス人は自分のクルマ+数十センチあれば駐車できると判断し、駐車を開始します。その際彼らはフロントバンパーの先に目がついているんじゃないかと思えるほど、絶妙に紙一重の所までギリギリまで幅寄せし、数回の切り返しで車庫入れを終了。
スペースが少し足りないときは、前後のクルマを傷がつかないようにバンパーでちょっと押して、スペースを広げて駐車します。そのため用事を済ませて自車の所に帰ってくると、前後のクルマと愛車が車間距離ゼロでぴったりくっついていたりします。
フランス人が駐車違反をおそれない理由
不法駐車には当然罰金が科せられるのですが、反則金は非常に安いのです。友人曰く「普通の駐車場にお金を払って一日駐車するのと罰金の費用が同じくらいだから、わざわざお金を払わないよ。免許のペナルティーも無いしね」とのこと。なるほど。警察側も駐車場不足を理解しているからこそ、寛大な処置を行っているのでしょうか。
みなさんご存知のように、フランス人の縦列駐車は「芸術的」で、日本人が同じことをしようとしても、とても無理。彼ら曰くこれは特殊技術であって、トレーニングが必要とのことなのです。フランスの教習システムがどのようなものかが気になりますよね。
自動車教習所もフランス流
フランス人も免許を取得する際には教習所に通うのですが、入校早々いきなり一般公道を運転することからスタートします。信じられますか?
教習所が閉鎖された練習場所を持っていないのです。免許を持っていない少年&少女達がいきなり一般道を走り、縦列駐車の練習を行うんですよ。しかも卒業するのが非常に難しいそうですから、徹底的に技術を教え込まれるのでしょうね。
私も芸術的な車庫入れを習いに行きたいものです。
執筆 Miki