子音だけの発音って?《5》~日本語なまりの正体

2019.05.22
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前回は言語音のリズムについてお話ししました。言語はリズムによってアクセント言語、シラブル言語、モーラ言語の3種類に分けられます。日本語はモーラ言語、ではフランス語はどれでしょう?

 

フランス語のリズム

日本語とは違うリズムだろうと思った方、正解!
フランス語はシラブル言語です。ほぼ同じ長さのシラブルが一定のまとまりをもって発話されることで、リズムが生まれます。

言語学では、この種類の言語を「機関銃リズム」とたとえることがあると、前回ご紹介しました。一定の弾薬(シラブル)を連続して発射(発音)し、それを繰り返すことでリズムが生まれます。モーラ言語である日本語もリズムの仕組みは同じです。シラブル言語とモーラ言語、2つの言語タイプの違いは、装填する弾薬(単位)がシラブルなのかモーラなのかにあります。

日本語の「フランス」という単語を、シラブルとモーラで区切ると次のようになります。

3シラブル:fu – ran – su
4モーラ:fu – ra – n – su

シラブルとしては3シラブルですが、日本語として実際に発音するときは、4モーラのリズムです。それが日本語のリズムだからです。

さて、フランス語はシラブル言語です。先ほどの「フランス」という単語をフランス語で書くと ” France ” ですね。国際音声記号で表すと次のようになります。

fʀɑ̃s

” ɑ̃ ” は鼻母音です。この語は、母音1つ=1シラブルです。つまり、1つのまとまりで発音されます。フランス語話者はこの単語を発音するとき、どれだけゆっくり発音しても、余分な母音などは付けずに一息で発音します。そうしなければ、この単語の発音は ” fʀɑ̃s ” ではなくなり、Franceという単語ではなくなってしまうからです。

 

日本語なまりの正体

日本語なまりの元凶は、子音の後にほぼ必ず母音がつく日本語の音の配列にあると『子音だけの発音って?《2》~音の配列』でお話ししました。それは、その配列が日本語のリズム、モーラリズムを作るからです。どんな外国語を話すときにも同じリズムで話してしまう、「日本語なまり」の正体です。

多くの日本語話者はフランス語を話すとき、無意識のうちに母音をつけることで、子音の並ぶフランス語のシラブル構成を日本語式のモーラに変えてしまっています。

言語のリズムはごく早い段階で身につくと、複数の研究で報告されています。それも、なんと乳児期に!母語を獲得するという点では、素晴らしい人間の能力です。
そうして身についたものは、外国語を学ぶときには意識的に取り組まなければ、取り払うことは難しいでしょう。

シラブルという単位を意識して、ひと息で発音する練習をしましょう。いきなり会話の中で実行するのは難しいので、まずはテキストや本などを音読することをおすすめします。

 

リズムの役割

子音だけの発音ができるメリットは、ネイティブっぽく響きがきれいに聞こえるというだけではありません。リズムは、発話において理解を助けるという重要な役割があります。そのためリズムが合っていれば、聞き手の耳にすっと入っていきます。

逆にリズムが崩れると、たとえ文法が正しくても、理解しにくいものとなってしまいます。子音だけの発音箇所では、母音を言わないよう心掛けてリズムを崩さないように注意しましょう!

 

まとめ

日本語とフランス語は、音の数、配列が違うだけでなく、リズムも違います。フランス語を話すときは、子音が並ぶ発音の持つリズムを意識することが大事です。次回は日本語の母音問題についてです。お楽しみに!

執筆:Anne

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