さて、実は「フランス人のココが気になる」という話がチラホラあります。
今回は食生活での一幕について。それも…パスタをかなり柔らかめに茹でる人が多いというもの。
フランスでアルデンテはありえない
麺の歯ごたえや喉越しにうるさい日本人の私に言わせると、完全に「伸びきった」状態のパスタがちょうどいい茹で加減のようです。そもそも、フランス人は何でもかんでも「やわらかいもの」を好む人が多いように感じます。特に野菜!人参といいズッキーニといい、口の中でホロホロ崩れるくらいが◎なんです。インゲン豆なんて、食感を楽しむために私はわざと硬めに茹でますが、主人にはしょっちゅう「煮えてない」と文句を言われてしまいます。
…とまあ柔らかい食べ物がお好きなフランス人(バゲットはあんなに硬いのに、なぜ!?)、パスタに最適と言われる茹で加減「アル・デンテ」は彼らにとって「生煮え」扱いされることがほとんどです(涙)
例えば、私が1年間お世話になったホストファミリーのお宅では、スパゲッティの茹で時間などお構いなしに麺がお鍋の中で長時間ぐらぐらと煮えているのをしょっちゅう目にしていました。パスタをザルに上げた後は、オリーヴオイル…ではなくバターをたっぷり投入!いい具合にしんなりしたスパゲッティをお皿に取り分け、ボロネーゼなどのソースをかけた後は、仕上げにたっぷりと刻みチーズ。なんともカロリー高め!
そしてかき混ぜかき混ぜ…ナイフとフォークを使って麺を細かく切断!フォークで麺をクルクルと絡め取って食べるのではなく、あくまでフランス式に(?)ナイフとフォークで食べます。
こういう具合なので、フランスのイタリアレストランで出されるパスタは、日本人にとっては完全に伸びきっています(涙)私は一度食べたきり、その後パスタをフランスで注文したことはありません…
本場イタリア人が経営するレストランもフランスにはあるようですが、彼らは何度となく「麺が茹で上がっていない」とアルデンテのパスタを突っ返され、泣く泣くプライドを捨ててフランス人好みの茹で加減に合わせている、と耳にしたことがあります。
あとがき
フランスでパスタを注文するのは避けたほうがいいかもしれません。もし、どうしても食べたくなって運良くイタリア人経営のトラットリアに入れたら、注文の際に必ず念を押しましょう!
アルデンテ(al dente)でお願いします!
執筆 Miwa