14日(日)、フランス共和国の成立を祝う式典「パリ祭(Le 14 Juillet/Fête nationale française)」が行われ、シャンゼリゼ大通り(Avenue des Champs-Élysées)では、フランス軍によるパレードが盛大に行われました。
パリ祭
パリ祭は、1789年7月14日に起こった、後にフランス革命(Révolution française)のきっかけとなるバスティーユ監獄襲撃事件(Prise de la Bastille)を記念して、1年後の1790年の7月14日に行われた連盟祭(Fête de la Fédération)が起源になっています。
日本では1933年の映画「Quatorze Juillet」の邦題「巴里祭」がそのまま残ったため、現在でも「パリ祭」と呼ばれていますが、この様に呼んでいるのは日本のみで、フランスでは、「Le Quatorze Juillet(7月14日)」、英語圏では「Bastille day」と呼ばれています。
今年は、フランス革命のきっかけとなったバスティーユ牢獄襲撃事件から230年にあたります。
軍事パレード
パリ祭で一番華やかなのが、コンコルド広場(Place de la Concorde)と凱旋門(Arc de triomphe)を結ぶシャンゼリゼ大通りで行われる軍事パレードです。
196台の軍用車の車列、憲兵隊の騎馬兵が237騎、40機のヘリコプター、総勢4299名が凱旋門からコンコルド広場まで行進しました。
ヨーロッパの連帯を強く演出
今年の式典は、フランスだけではなくヨーロッパの連帯を象徴する演出が行われたのが特徴です。シャンゼリゼ大通り上を飛ぶフランス空軍のアクロバット飛行隊(la Patrouille de France)と共に、スペイン軍とドイツ軍の軍用機、イギリス軍のヘリコプターが飛行しました。
フライボードが軍事技術として登場
また、フランス軍が開発している軍事技術一つである、空中を自由に浮遊して移動することのできる、フライボードが登場し話題となりました。
🇫🇷 #14Juillet
French elite acrobatic flying team “Patrouille de France” performs a flying display over Paris during the #BastilleDay parade📷 @philippe_lopez
📷 @ZakriaAbdelkafi
📷 @BonaventureLio #AFP pic.twitter.com/5BVF8aXxsO— AFP Photo (@AFPphoto) July 14, 2019
コンコルド広場でフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」
式典の最後はコンコルド広場で、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)」の合唱が行われました。
エッフェル塔で花火
同日夜、フランス各地でパリ祭を祝う花火が打ち上げられました。
パリでは、23時からエッフェル塔(La Tour Eiffel)で花火がおよそ30分にわたって打ち上げられ、パリの夜空を明るく照らしました。各地でコンサートやダンスパーティなどの様々なイベントが行われ、フランス中がお祭りモードに染まりました。
日本各地でもパリ祭が祝われる
日本でも、フランス政府が管理するフランス文化センター、アンスティチュ・フランセ日本(Institut français du Japon)などが、7月10日(水)から17日(火)までの間、東京や大阪、名古屋などでパリ祭に関するイベントなどを行っています。
執筆:Daisuke