これまで、ビデオ教材のメリットやオンラインレッスンの便利さについてご紹介してきました。今回はそれぞれの特徴をフルに活用し、お互いのデメリット部分を補う、より上質な学習方法について考えてみたいと思います。
それぞれの特徴を把握しよう
ビデオ教材とオンラインレッスン、どちらも大変優れた勉強法ですが、やはり完璧ではありません。それぞれの特徴をきちんと把握することで、より効率よく学習することができます。さっそく確認しましょう。
ビデオ教材
空いている時間を活用して、好きな時間に集中して学習できます。一度の説明だけでは覚えられない場合でも、何度も同じレッスンを受講して理解を深めることができます。その反面、自分で作文した文章を添削してもらったり、直接質問や相談をすることができません。
オンラインレッスン
講師とマンツーマンのレッスンのため、出てきた疑問にその場で対応してもらえます。色々な特徴の講師が在籍していることを活かし、ニーズに合わせたレッスンを受講することができます。デメリットは、真夜中や早朝にはレッスンが開講されていないことや、人気講師のレッスンは予約が取りにくい場合があることです。
デメリットは補おう
それぞれの学習法を見てみると、デメリット部分はほとんどかぶっていないことが分かります。メリット部分はいくらかぶっていても学習に支障はきたしません。大切なのは不足している部分を補うことですね。
ビデオ教材で出てきた疑問や作ってみた例文を、オンラインレッスンで講師に確認する。レッスンの予約が取れない時は、ビデオ教材でしっかりと学習する。それぞれの特徴を活かした学習スタイルは、時間のないあなたの大きな味方です。
実際に二つを組み合わせてみよう
では、実際にどのように二つを組み合わせて学習すれば効率的なのか、シミュレーションしてみましょう。今回もFrance365の運営元、Ensemble en Français のフランス語ビデオ講座を参考に見ていきます。
文法学習はビデオ教材でじっくりと
上の画像は、フランス語ビデオ講座「文法編」の第51課の冒頭部分。中級者むけの単元、関係代名詞「ce qui / que / dont 」の学習です。ちょうどこのあたりから難易度がグンと上がるので、一度のレッスンで理解して身に着けることがむずかしくなってきます。
こんな時はビデオ教材で繰り返し説明をうけ、納得がいくまでじっくりと時間をかけて学習します。レッスンを受けながら同時に復習をすることも出来るため、学習効率があがります。
同じことを毎回のレッスンで行うと、やはりレッスン代がかさみますよね。コスト面から考えても、ビデオ講座を活用するのは非常にお得です。
発音はマンツーマンレッスンで徹底的に
ビデオ講座にはネイティブによる読み上げ音声もセットでついています。しかし実際に自分が正しく発音できているかは、誰かに確認してもらう必要があります。そこで発音はプロの講師にお任せして、正しい口の形や息の使い方、イントネーションなどを徹底的に強化してもらいます。
またマンツーマンのレッスンでは発音だけでなく、参考書には載っていないような情報を教えてもらえることがあります。いまフランスで使われている生きた表現やハッとするような情報が手に入るのも、モチベーションを保つ上で非常に大切です。
そして講師と上達の具合を確認しながら学習を進めていくことも、忘れずに行いましょう。
組み合わせは一つじゃない、上手に活用しよう
ビデオ講座の活用の仕方には正解はありません。みなさんの学習スタイルに合わせて、試行錯誤しながら一番いい方法を探してみましょう。大切なことは、みなさんが「フランス語学習が楽しい!」と思えることです。
「文法が理解できるようになった」「あの単語が発音できるようになった!」「先生のフランス語が聞き取れるようになった!」そういった小さな成功の積み重ねが、語学学習ではとても大切です。
自分にあった学習法を見つけ、楽しくフランス語を習得していきましょう。
執筆 Daisuke