フランス人女性は老いも若きも、みんな愛用の香水を持っています。挨拶の頬にするキス(ビズ bises)や何気ない仕草でふわりと香るのがとても魅力的です。今回は香水の上手な付け方やエレガントに香りをもたせるコツをご紹介します。
香水におけるエレガントの定義
混んだバスや地下鉄で人の香水にむせたことはありませんか?せっかくの美しい香りを残念なアクセサリーに変えてしまわないように、覚えておくこと1つあります。それはフランス人が大事にする言葉のひとつ、エレガンス(Elégance)です。
辞書上の意味は優美、上品さ。上質のものを多過ぎず少な過ぎず、自分の色に染めながら最大限にその魅力を引き出していくこと。そしてその絶妙なバランスに周りがハッと気付いたなら、エレガンスはあなたのものです。女性はもちろん男性も、この言葉を頭の隅に置いておくだけで香水の使い方から立ち振る舞いまで変わっていくものです。
実践、香りの纏い方
愛され続ける名香や今流行りの逸品をエレガントに纏うためには、まずその香水の性格を知ることが大切です。もしそれが購入前のものであれば、店頭でムエット(試香紙 mouillete)だけでなくご自分の手首に着けてもらいましょう。そして、その香りが1日どのように変化していくのかを観察します。体調にもよるので可能であればもう一日香りを試してください。
晴れの日と雨の日で香りに変化はある?
それから、すでに愛用香水をお持ちの方もこれからの方も雨の日と晴れの日でどう香り方が違うかを見つけてください。湿度が高いと香りが立ちやすくなります。ヨーロッパで良いと思って購入した香水でも、日本で使うと違和感を感じることがあります。それは多湿の気候によるものです。
香水は付ける場所と量が肝心
香水を着ける場所は「脈打ち、直射日光に当たらない」という理由から手首が一般的ですが、腰や膝の内側に着けるのもお勧めです。ご自分の動きに合わせて香るのでとても自然です。空中にスプレーしてその香りの霧をくぐるのも、軽やかに着こなす方法の一つです。
長い間同じ香水を使っていると、その香りに慣れて感じなくなることもあるようです。でもそこで吹き付ける量を増やす必要はありません。自分の香りに気付く程だと、周囲に香り過ぎているかもしれません。肌の一部となった香りを使い続けることも魅力の一つです。
一時的にその香水をお休みしてみても、その後更に愛情が増すかも知れません。香水はアクセサリーと同じです。相手に見せるのが目的ではなく、それを身につけることで自分の密かな喜びが美しさに変わっていくのです。
まとめ
今回は、エレガントに香水を装う方法をご紹介しました。アクセサリー同様に、身につける場所や量に配慮することで今よりもっと美しくエレガントになれるはずです。さぁ、香水を味方につけて街を歩きましょう!
執筆 ふみ