動詞の活用表は丸暗記すべき?〈1〉

2018.08.02

教科書と女性

前回の記事ではフランス語の名詞の勉強法についてお話しましたが、今回は動詞の勉強法についてお話します。

 

フランス語学習者の呪縛 動詞活用表

フランス語学習者であれば言わずと知れた「Bescherelle(ベシュレル)」。動詞のグループごとに活用が載っていて、索引には、使用頻度の高いほぼすべての動詞が掲載されており、それぞれどのページの活用パターンを参考にすれば良いかがわかる、便利な本です。初めて目にしたときは誰でも「フランス人はコレ全部覚えてるの?」と驚いたことでしょう。

自分の知らない新しい動詞に出会うたびに「この動詞の活用は・・・」と活用表を使って勉強しているフランス語学習者は多いと思います。どこかでフランス語講座を受けている方の中には、授業の小テストなどで文章を書くとき、覚えた活用表を問題用紙の端などに書いてから動詞の正しいつづりを確かめることもあるかもしれません。

 

いつまで経っても話せるようにならない理由

私もフランス語を勉強し始めた頃は、新しい動詞が出てくるたびに活用表を丸暗記しようとしていました。ところが、ある時フランス人の友人に「活用表を丸暗記していたら、いつまで経っても話せるようにならないよ」と言われたのです。

活用表の丸暗記は、テストで動詞の正しい活用を回答するには役立つかもしれません。しかし会話の最中に「Jeの現在形活用は〇〇で、いま言いたいのはvousの活用形だから……」などと活用表を思い出しながら話していては、たしかにスムーズな会話ができるはずはありません。

では、スムーズに話せるようになるために効果的な動詞の活用形の勉強方法はあるのでしょうか?

 

フレーズで活用形を覚える

日本語で「持つ」という意味の動詞 avoirの活用をみてみましょう。過去の出来事について話すときに頻繁に使います。

avoir(現在形)の活用表
Je (J’) ai
Tu as
Il/Elle/On  a
Nous avons
Vous avez
Ils/Elles ont

※ Je の後に母音がくると e は省略され、 J’aiになります。

avoirの活用表は上に示した通りですが、勉強するときには実際に使うフレーズで覚えることが大切です。活用表には9種類の主語と6種類の活用が載っていますが、実際によく使うのは、おそらくJeとTuではないかと思います。フランス語講座で先生と話すとき以外にフランス語を話す機会がなく、先生にはVousを使っている、という方は、JeとVousが最も頻繁に使う主語になるかもしれません。

毎日の生活の中で「J’aiやTu as」あるいは「J’aiやVous avez」を用いたフレーズをいつも頭の中で作る練習をしてみましょう。仕事中でも家事の最中でも「私は~をした。あなたは~をした。」というフレーズをつぶやきながら一日を過ごすのです。

フレーズの例

J’ai cuisiné. :私は料理をしたわ。
J’ai mangé.  :私はごはんを食べたの。
Tu as fait ton travail.  :あなたは仕事をしたわ。
Tu as pris ta pause déjeuner. :あなたは昼休みを取り終えたわよ。

J’ai fait mon devoir.  :私は宿題をしました。
Vous avez regardé la télé.  :貴方はテレビを見ました。
Vous avez préparé un nouveau cours. :貴方は新しい授業の準備をしました。

ひとまず、Il/Elle/OnやNous、Ils/Ellesを用いたフレーズはおいておきましょう。JeやTu、もしくはVousを用いて、すらすらフレーズが口から出てくるようになってから残りの主語を用いた活用を覚えていけば十分です。そうした方が、より早くすべての動詞の活用を覚えられる、というのが私の実感です。

執筆:マナミ

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