フランスでの仕事探し、みなさんどのようにしていますか? 今回は仕事の探し方と、私の体験談をご紹介いたします。
仕事はどうやって探す?
インターネットで探す
よく利用されているのは、フランスの日本人向け情報サイトにある求人欄です。OVNI、MIXB、JIMOMO、在仏日本人会などがあります。
英語が話せる方ならFUSACの求人欄はわかりやすくてオススメです。
フランス語で仕事ができる方ならフランスのハローワークPôle emploiや、情報サイトle bon coinの求人欄がよい、と口コミでよく聞きます。
雇用形態について
求人欄に載っている雇用形態は、おもに2つです。
CDI:無期限労働契約。日本でいう正社員。
CDD:短期雇用契約。日本でいう期限つき社員。契約期間は1回のみ延長可能で、最長18カ月まで働くことができます。それ以上になると企業はCDIに切り替えるか、契約を終了しなくてはいけません。
これらを理解した上で求人欄を見ると、分かりやすいですね。
履歴書を持ってアポなしで会社へ
働きたい会社にCV(履歴書)を持ってアポなしで飛び込みます。ちょうどポストに空きがあるとそのまま面接日が決まって、就職なんてこともあるそうです。
日本の感覚ではアポなしで飛び込むのは非常識な気がしますが、フランスでは動いた者勝ちなところがあります。とにかく出来ることはなんでもやりましょう。
周りの人に話しておく
「こんな仕事を探しているんだけど、なかなか見つからなくて~」などど周りの人に話しておきましょう。知り合いを紹介してくれて仕事にありつけた、なんてことも意外とあります。
フランスではコネも必要ですので、これも動いた者勝ち!使えるものはなんでも使いましょう!
フランス語が話せなくても働ける?
結論から言うと、働けます。 日本食レストランなどの求人ではフランス語のレベルが問われないので、学生ビザで滞在しながらCDD契約で働いている人が多くいます。日本食レストランといってもお客さんの約半分はフランス人なので、フランス語の勉強にもなりますよね。
また料理人、フォトグラファー、デザイナーといった専門職の場合は、経験が豊富であればフランス語が多少不自由でも働き口を見つけやすいです
一方、オフィスで働く場合は当然フランス人相手に仕事をするので、フランス語ができないと話になりません。企業によっては英語も求められることがあります。フランス語が話せなくても可能なのは、あくまでも職種にこだわらない場合です。
フランス語が話せなかった私の、仕事体験談
ここからは私の経験をお話しいたします。私は約一年間、日系旅行会社のパリ支店にフルタイムで勤務していました。ワーキングホリデービザにてCDD契約でした。
英語か日本語の仕事を探した
仕事探しはウェブサイト「フランスニュースダイジェスト」(現在は廃刊)を利用しました。当時、私のフランス語はA1レベルでほとんど話せなかったので、英語と日本語で出来る仕事を探すしかありませんでした。そんな中で会社の求人を見つけ、日本語のCVを送り面接をし、職に就くことができたのです!
当時の支店長の話では、フルタイムで働けることと、私の日本での前職が旅行関連だったことが決め手となったそうです。日本での職歴が活きたので、すごくラッキーでした。
フランス語の電話に苦悩の日々
フランス語は話せないので、日本語と英語でという話で始めた仕事でした。しかし、フランス。かかってくる電話は全部全部フランス語です。誰から?誰に?営業の電話なのか、大切な内容なのか?ちっともわかりません! フランス語ができないまま飛び込んだ私も私なのですが、本当に困りました。
もちろん「英語で話してください」とお願いしてもいいのですが、短い電話の取り次ぎ時や、大切なクライアントからだった場合、冒頭から英語を求めるのはビジネス上失礼だと思いました。そこで、フランス語での電話対応スクリプトやお得意様の名前リストも作り、自分なりに努力しました。
契約期間の延長は…
そんなこんなで、ワーキングホリデービザの終了とともに契約期間も終わりました。契約の延長は、私のビザがなかったこととフランス語力がないことで不可でした。厳しい現実ですが、仕方ありません。
それでも仕事を辞める頃にはフランス語での電話にも慣れ、なにを言っているか多少はわかるようになりました! 大変ではあっても、フランス語に触れながら働くことで自分の経験値が増えて、非常に有意義でした。フランス語ができない私を雇ってくれた会社に感謝しています。
求人はこまめにチェック!
簡単ではないフランスでの職探しですが、求人サイトは随時更新されています。こまめにチェックして希望の仕事を逃さないようにしましょう。 次回の記事では、仕事探しの際に心がけておくこと、就労ビザはとれるのかなどを書きます。お楽しみに。
執筆 Emi