運転中にすぐに疲れてしまったり、運転がしにくいとお感じになることはありませんか?今回は正しいシートポジション・運転姿勢についてお話します。それぞれお気に入りのシートポジションがあると思いますが、再確認してくださいね。
ドライブで疲れない!これが正しい運転姿勢
フランスに来て驚いたことの一つに、「街で見かけるフランス人ドライバーは、正しいシートポジションでハンドルを握っている」ということがあります。平均速度が日本よりもはるかに高いからこそ、安全に対する意識も高いのかもしれません。
安全・確実な操作を行うためには、基本がとても大切です。慣れ親しんだポジションを変えると最初は違和感を感じるかもしれません。徐々に慣れていけば、操作が楽になり疲労度がグッと減りますよ!
最適なシートポジション6つのアドバイス
正しいシートポジション・運転姿勢について順を追ってお話します。
1.シートには深く腰掛け、背中はシートにピッタリとつける
浅く座るとアクセルやブレーキを踏むたびに体の位置がずれ、正確な操作ができません。不安定ゆえ、体のあちこちが痛くなる場合があります。今まで浅く座っていた人が深く座ると、最初は窮屈さやハンドルが遠くて不安に感じるかもしれませんが、すぐに慣れるのでTryしてください。
2.シートの座面位置は、ブレーキを深く踏み込んだ時、ひざが軽く曲がる程度に
これは超重要なPOINT。もし人やクルマが急に飛び出した時、急ブレーキを出来るだけ早く、なおかつ正確に踏むことで危険回避しやすい姿勢になります。
膝が伸び切った状態だと力が十分に入らず、ブレーキを踏む力が弱くなってしまいます。特にブレーキの踏み始めの力が弱くなると、制動距離は極端に伸びるので、何かあった時に危険です。
反対にシートの位置が前過ぎて、足がハンドルに当たるポジションももちろんNG。あくまでも程好い距離を保ちましょう。
3.背もたれは、ハンドルの一番上を持った時に肘が軽く曲がる位置
座面位置が決まったら、次は片手でハンドルの一番上を握った際にひじが軽く曲がる位置にまで、シートバックを立ててください。
また運転時、手は9時15分の位置にして親指をハンドルの内側に軽く添えるように置いてください。
日本では、腕が伸び切った状態でハンドルを握っているドライバーを多くみかけます。伸びきった状態だと正確な操作が出来ないため、常にギクシャクした荒い運転になりがちです。
更にとっさの時にハンドルを持ち変えたり、切り返すことが出来ないので非常に危険なポジションといえます。「ストレートアーム」は昔の話。今のF1選手だってハンドルに近いポジションで運転しています。
4.左足はフットレストに軽く乗せる
左足をフットレストに置くと、カーブで体が安定し疲れにくくなります。運転姿勢が安定するので、いつでもスムーズで滑らかな操作が出来るようになります。
5.ヘッドレストの高さは、耳の中央がちょうどヘッドレストの真ん中に来るように
ヘッドレストと後頭部の間は、指2本分がベストポジションです。もしもの時、あなたの大切な頸部や頭部を守るための重要なヘッドレスト。しかし、正しい位置に設定しないと意味がなくなってしまいます。
6.シートベルトは正しく装着
最初に腰ベルトを腰骨の出来るだけ低い位置にかけます。肩ベルトは首やあごにあたらないようにかけ、しっかり”ねじれ”や”たるみ”がないかを確認しましょう。助手席や、後部座席の人も同じように装着しているか、ドライバーのあなたがしっかり確認してOKだったら、エンジンをかけスタート!
最後に
長距離ドライブなどで疲れてきても、正しい姿勢を維持しましょう。楽だからといってシートを後ろに下げ過ぎる方もいますが、そういう時に事故は忍び寄ってくるものです。疲れたら途中で休憩をするなどして安全運転に努めてくださいね。
執筆 Miki