要注意!「チン」するフランスのレストラン

2016.10.30
フランス料理
 近年フランスのメディアでよく取り上げられるテーマがあるのですが、これはフランスが好きで何度も訪れるであろう皆様のお耳に入れておいたほうがいいと思い、今回ご紹介させていただきます。

 

フランスのレストランでまさかのあの音が!?

タイトルにもありますように、フランスのレストランで食事をする際、「チン!」するお店に入らないよう注意していただきたいのです。「チン!」ってまさか…とお思いの方、そうです、電子レンジで温めが終わった時のあの音なんです!

たいへん残念なことに、近年のフランスでは出来合いの料理(冷凍や缶詰)を温め直しただけのものを提供するレストランが増える傾向にあります。しかも多くの場合メニューにそのことが記載されていないので、お客さんは高い料金を払って出来合いのものを食べさせられている、という非常に腹立たしい事態がどんどん一般化しているのです。

コストや労働時間の削減、儲け主義、不景気など理由はいろいろあることでしょうが、フランスといえば世界三大料理の筆頭に数え上げられる「美食の国」として知られているのに、現地のレストランではこの有り様…悲しくてたまりません。

そんなお店に対して「プライドは無いのか!」と言いたくなってしまいますが、フランスでレストランをオープンするにあたり、プロの料理人である義務や調理師免許等の資格は必要でないため、残念ながらレストラン業を「ビジネスの一つ」としか見ないお店が少なからず存在してしまうんですね〜

仕入先はというと・・

ではそんな「チンするレストラン」がどこで出来合いのものを調達しているかと言いますと、一般の消費者が入ることの出来ない業者専用スーパーの売り場なんです。下の画像にありますように、お皿に移して温めるだけものがずらりと並んでいます。

業者専用のスーパーマーケット

ちなみに1パックには大体5人分の量が入っているそうですが、レストランでは1人前を購入価格の3倍以上で提供しているとか!温め直すだけなら素人だって出来るし、わざわざレストランに足を運んで食べるものではないですよね。おまけに出来合いと知らされもせずに高い料金を払わなければならないなんて…許せません!

提供する料理がお店の手作りか出来合いか、記載を義務づける法律を作るなりして、是非とも規制を強化してほしいものです。すべての料理を新鮮な食材で作り、お店の味に自信を持っている誇り高いレストランの名誉を守るためにも…

「チンするレストラン」の見分け方

そういう国レベルの措置を待ちつつ、私たち消費者は「チンするレストラン」にうっかり足を踏み入れないよう気をつける必要がありますよね。そこで私から皆さんに悪徳レストランの見抜き方を伝授したいと思います!以下のようなお店は避けましょう:

観光地のど真ん中にある巨大なレストラン
(いかにも!って感じがしますよね〜)

料理やデザートの数がやたら多いレストラン
(それだけの品数を手作りできるわけがありません!)

煮込み料理を常時提供しているレストラン
(ブフ・ブルギニョンなど作るのに半日かかる品を常備…怪しい!)

それでも万が一怪しい店に入ってしまい、立ち去れない状況に陥ってしまったら、ステーキやオムレツ、サラダ等「その場でしか作れない料理」を注文するのをお勧めします。食材の質自体怪しいですが、冷凍食品をチン!して出されるよりはマシですよね?

 

あとがき

…というわけで、今回の記事は皆様のフランスに対するイメージを少なからず損なわせたかもしれませんが、現地ではシェフが腕によりをかけた本物のフランス料理を食べて頂きたいので、あえてこの現状をお知らせいたしました。

次回の記事では続編といたしまして、「美味しいレストランの見抜き方」をご紹介させていただきますね。どうぞお楽しみに★

執筆 Miwa

 

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