フランスでの電気契約(4)電力会社を選ぶポイント!ガスについても

2016.10.10

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はじめに

前回、フランスにはたくさんの電力会社があり、中でもEDFが未だにシェア1位であることもお話しました。今回は電気料金プランを選ぶテクニックと電力会社を変えるメリットをご紹介します。また、フランスの電力事業やガス会社についても触れていきますので参考にしてくださいね。

 

どうやって電力会社を選ぶ?

フランスで電力会社を選ぶ際のテクニックと方法をご紹介します。

料金で選ぶ

多くの人にとって、料金は一番重要なポイントでしょう。

電気料金も、もちろん料金で選べます。インターネットや携帯などもそうですが、新しい電力会社のほとんどが、独占企業であったEDFよりも安い料金プランを提供しています。さらに、EDFも含めすべての電力会社がガスの販売も行っています。中には、電気とガスのセットでさらに安い料金を提供している会社もあります。

料金は各電力会社のホームページで確認できますが、全サイトを比較するのは面倒です。フランスにも電気料金の比較サイトがいくつかありますので、料金チェックをしてみるといいでしょう。

会社のポリシーで選ぶ

前回ご紹介したように、フランスには再生可能エネルギーに力を入れて電気を販売している会社がいくつもあります。Planète OUIなどがその一例です。また、再エネに特化していなくても、再エネ電気料金プランを用意している会社もあります。エコ派の方は、そのような会社のポリシーに賛同して電気を選ぶのも1つの方法です。

新電力として最大手のdirect energie(ディレクトエナジー)は、ツールドフランスでチームディレクトエナジーのメインスポンサーもしています。このチームは、日本人の新城選手が所属していた事でも有名な強豪です。(当時はブイグ)そんな理由から選ぶのもおもしろいですね。

会社の知名度で選ぶ

電気代は安く抑えたいけれど、「やはり大手の方がなんとなく安心。大家さんと同じ電気・ガスの契約をしておいた方が分かりやすいような気がする。」という理由で電力会社・ガス会社を選ぶのもありでしょう。知名度を優先するなら、電気はEDFなどの”超正当派”で契約する場合が多いでしょう。もしくは周りの人にリサーチをし、同じ電気小売り会社・ガス会社の契約をすることも可能ですね。

 

電力会社を変えるメリット・デメリット

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ところで、電力会社を選ぶメリットとはなんでしょうか?まずは電気料金が今より安くなる!ということです。大抵の新しい電力会社は「EDFより何パーセント安い」という形で料金を発表しています。ですから、そのようなプランを選んだ場合は確実にEDFよりも電気料金は安くなります。フランスではIHヒーターのキッチンが多く、そのように電気使用量が多い場合は安くなる値も大きくなります。

 

新しい電力会社はサービスが充実

また、新しい電力会社の場合はカスタマーサービスに力を入れていることが多いです。英語対応できるオペレーターも多いようです。フランスのサービスの悪さは皆さんご存知の通りですので、少しでも対応の良い会社は安心しますよね。「フランス語よりは英語の方がまだ少し得意」というフランス語ビギナーも英語で問い合わせができて便利ですね。

こんなうまい話しばかりで何か落とし穴はないの?と思われるかもしれませんね。強いてデメリットをあげるならば、「面倒くさい」でしょうか。すでにEDFなどで契約をしている場合は、料金が安くなると分かっていても、わざわざ切り替えるのは面倒くさいと感じるでしょう。新しいアパートに引っ越す、誰かと一緒に住むことになった時などに検討してみるといいかもしれません。

 

本当にフランスは原発大国なの?

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フランス語学んでいる方はもちろん、フランス語を学んでいない人でもフランスは原発大国らしい・・・というのは聞いたことがあるのではないでしょうか。フランスの発電の割合を紹介します。上のグラフをご覧の通り、原子力発電の割合は約8割近くに上ります。かなり高いですね。次に多いのが水力発電です。アルプスやピレネーなどの山地を活用しての水力発電がフランスでは盛んです。

フランスが原発大国というのは間違いありませんが、原子力と水力発電のおかげでCO2の排出が少ないというアドバンテージもあります。さらに、原子力の割合が高い事でフランスは欧州の中でも電気料金が安い国の1つとなっています。

 

ガスの使用開始の方法

今まで電気を中心に説明しましたが、ガスの使用開始方法も紹介します。ガスの使用開始は電気とほとんど同じです。ガス会社(fournisseur)に連絡をし、ガスの契約を結びます。後に、ガスのメーターを開けてもらいます。すでに止められている場合は技術者を呼ぶ必要があり、10日ほど余裕を見なければなりません。技術者は電気同様、ガス会社とは別のGRDF(Le Gestionnaire du Réseau de Distribution de Gaz)からガスメーターのチェックを行いに来ます。

 

ガス使用開始の初期費用は?

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ガスが止められていても、すぐに使える状態であってもガス開始の初期費用として最低18.06ユーロはかかります。その他、緊急度に応じて手数料は異なります。また、ガス使用開始には電気同様に住所、電話番号、銀行のRIB、そしてPCE(Le Point de Comptage et d’Estimation)というあなたのガスメーターを特定する番号が必要です。この番号はすでにガスを契約している場合には請求書に記載があります。そうでなければ、各ガス会社があなたの住所などから探してくれます。その際、以前住んでいた人の名前が分かると便利です。フランスでは大抵大家さんが把握していますので、事前に聞いておくといいでしょう。

ところで、電気のEDFのように、フランスのガスを一手に請け負っていたのはEngie(エンジー)社です。(独占企業だった時の名前はGDF:フランスガス公社)しかし、ガス会社も電気同様に色々な会社があります。またほとんどの電力会社がガスも同時に販売していますので、1回の電話で電気とガスの両方の契約を完了することも可能です

 

最後に

フランスでの電気の契約について、4回に渡ってご紹介してきました。転居時のライフラインの手続きは、日本であってもフランスであっても重要なことです。フランスの電力事情などを踏まえ、各電力会社がどのような料金プランを提示しているのかを見直してみるいい機会かもしれませんね。
情報提供:電気・ガス料金比較:セレクトラ・ジャパン(http://selectra.jp/

 

 

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