香水が時代を描くとき(1)シャネルNo.5誕生に込めた意味~1920年代~

2017.03.29

エトワール香水の流行とは何でしょう?モード界が毎年違ったコレクションを発表するように、香水も世の中の情勢や思考の流れを受けて変化し続けています。今回は香りの世界を大きく発展させた1920年代を追って行きましょう。

 

女性のために生まれた新しいスタイル

女性たち第一次世界大戦終結の時代、女性達はスタイルを大きく変えました。息苦しく窮屈だったコルセットを脱ぎ、外出がより身近なものになりました。スカートの丈が短くなることで踊りも軽やかになり、女性にとって新しい時代の幕開けとなったのです。

ギャルソンヌに込めた願い

髪を胸や腰までの長さにキープしていた時代とは違い、ショートヘアも好まれるようになりました。バストをわざと小さく見せるランジェリーを身につけるなどの工夫をし、身体的な女性らしさを強調しないギャルソンヌgarçonne) と呼ばれた新しいスタイルが世界中で流行を見せました。

ちなみにギャルソンヌとは、”男の子”という意味の”ギャルソン”(garçon)から生まれた言葉です。元々は男女平等の願いから生みだされたスタイルだと言えますね。

また、女性のための動きやすくエレガントな装いを誕生させたココ シャネルCoco CHANEL 本名ガブリエル シャネル Gabrielle CHASNELはギャルソンヌルックスの先駆者でもありました。

 

シャネルNo.5の誕生

花の香り20世紀初頭からモード界が香水を発表する動きが見られ始めました。各メゾンのコンセプト、雰囲気に合った香りを作り出し、香水はより芸術性を高めました。ご存知の通りココ シャネルも香水界の扉を開きました。

ココ シャネルが求めた香り

ココ シャネルが”シャネル発第1号”の香りで欲しがったのは、これまで存在したクラシックで美しい花が生みだすただの「協和音」ではありませんでした。

欲しかったのは、強い個性を持つ女性が纏う素敵なシルエットのスーツのような香水だったのです。デザイナーであるシャネルは新しい服を創造するように、香りにもオリジナリティーと創造性を求めていたのです。

シャネルNo.5の生みの親

香水 リボンそこで調香師エルネスト ボー(Ernest Beaux)はそれまでの常識を破り、新合成香料アルデヒドを多量に組み入れることでオリジナリティーある香りを生み出しました。より華やかでエレガントで複雑な香りに仕上げることができたのです。

ボーは1番から5番、それから20番から24番までのサンプルを差し出し、シャネルが選んだのは5番の香水時は1921年、今も世界中で愛されつづける名香であるシャネルNo.5が誕生した瞬間でした

あらためて読むNo.5の香り

言葉で表現するなら、両腕に抱えてあふれんばかりの花束のようなNo.5。アルデヒドはこの華やかさを一層引き立たせます。香水の中心となる重厚かつミステリアスなイランイラン、ジャスミンにバラや鈴蘭が更なる女性らしさを語ります。

そしてゆっくりと香りは肌の上で変化していきます。ラストには洗い立ての白いシャツのような清潔なムスク、甘いバニラ、奥深くパウダリーな白檀などが包み込み、身につけている間中特別な優美さを与えてくれます。

 

まとめ

開放的なエレガンスで、世界中の女性の香りスタイルに大きな影響を与えたシャネル。No.5の誕生を機に香りの分類に「アルデヒドタイプ」が加わり、フローラルとアルデヒドの組み合わせが多く世に送り出されました。

今回は女性達が香水を纏い始め、香りの世界がモードによって重要な発展を遂げた1920年代をご紹介しました。

執筆者 ふみ
ふみ

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