11月11日11時…11にこだわって起きた悲劇

2015.11.10

第一次世界大戦戦死者の墓第一次世界大戦戦死者の墓

 

第一次世界大戦の休戦記念日

フランスの11月には、祝日が2つあります。ひとつは前回書いた、万聖節にあたる11月1日。もうひとつは、Armistice(休戦記念日)と呼ばれる11月11日です。休戦というからには、戦争があった時のお話。ではいつの戦争かというと、実は第一次世界大戦のことです。

多くの日本人にとっては、「先の大戦」といえば第二次世界大戦。そのインパクトが大きかったせいか、第一次世界大戦は遠い歴史の中に霞みがちです。けれどもフランスではいまだに「la Grande Guerre(大戦)」といえば第一次世界大戦を指します。それほどにこの「大戦」は大きなトラウマなのです。

休戦協定はしたけど…

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1918年11月11日朝5時15分。コンピエーニュの森に置かれた車両の中で署名された、第一次世界大戦の休戦協定。戦勝国にも敗戦国にも未曾有の数の犠牲者を出した「大戦」は、この協定の成立によりようやく終結します。

ですがなぜか11の数字にこだわり、協定の発効は11時とされたため、署名の後も発効までに数時間待ちました。そのせいでさらに数千の犠牲者を出すことになってしまったのは、本当に残念なことです。

いろいろなセレモニーが

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この11月11日の休戦記念日には、凱旋門の下にある無名戦士の墓に大統領が赴くセレモニーがあるほか、全国各地の慰霊碑で献花などが行われます。

この日は通行止めに注意

パリに行く予定がある方、この日は間違っても車には乗りませんように。シャンゼリゼ大通りや凱旋門の近くはもとより、その周辺も通行止めが多くあります。

 

慰霊碑にもぜひ

パリに限らずフランスの大抵の自治体には、大戦で亡くなった市民の慰霊碑が建てられています。フランスにいらっしゃる方は、一度この日に足を運んでみるのもいいかもしれませんね。

執筆:ゆき
執筆 ゆき

 

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