パリのバリアフリー事情(4)車いすやベビーカーに優しいバス

2017.02.07

前回に引き続き、パリのバリアフリー化(les adaptations pour les handicapés)事情をお伝えします。

 

ぶっきらぼうな駅窓口の対応

BHVデパートに到着してショッピングを楽しんだ僕たち。さて、ここからモンマルトルまで行くにはいったいどうしたらよいのでしょうか。僕の愛用の地図でバス路線を確認しましょう。

ムムム…僕たちの今いる場所に一番近いバス停は…。ものすごい人出のうえ、車いすのバッテリーの心配もあるので、あまりうろうろ探しまくることはできません。一番近くのメトロ、11番線ランビュトー(Rambuteau)駅の窓口で、僕一人で聞きに行きました。そこで言われたのが、

「地下鉄にエレベーターはないからモンマルトルには行けない」

パリの窓口では時々このようにぶっきらぼうな対応をされることがあります。Francisさんと一緒ではなく僕一人でだったからかもしれません。ですがここでくじけてはいけません。これは僕の聞き方が悪かったので「バスを利用して行きたいので乗継方法や乗り場を教えてもらますか」と再度挑戦。するとまたしても…。

「私は地下鉄11番線の情報しか詳しくお伝えできない」

撃沈です。

実は「ツンデレ」の職員さん

と思ったのですが、その場でパパッとパソコンで乗り換え検索をしてくれ、この用紙を印刷しバス停の乗り場も丁寧に教えてくれました。職員さん、ありがとうございます。

本当はぶっきらぼうではない

フランスでのいろいろな窓口では、時々日本人には考えられないほど冷たくあしらわれると感じることがあります。実際に冷たく返答されることもたまにあるのですが、ほとんどは「質問された内容に一番サンプルに答えているだけ」なのです。

ですから、よく日本人観光客が感じる「いじわる」や「アジア人差別」ではありません。聞きたいことを根気よく一生懸命伝えれば、その後親身になって考えてくれるのがフランス流なのです。

 

バスはほぼバリアフリー

さて、教えてもらったバスの乗り場まで移動します。パリのバスはすべて「超低床バス」。車いすやベビーカーでも楽に乗り降りできます。また、ほぼすべてがバリアフリー化されています。そのバリアフリーとは…。

自動で出てくる渡し板

これ! ここは出口なのですが(入り口は前方)、車いすやベビーカーはこちらから出入りします。扉の横にある専用のボタンを押すと、いったん扉が閉まった後にこの板がニョキニョキと出てきます。

昇降しやすい高さに傾く

さらにその際、バス全体がこちら側に傾き昇降しやすい高さになります。

 

バスに乗り込み、所定の位置に。超満員だったのでこの位置からの撮影。

車いすとベビーカー専用のスペースも

ここは車いす、プセット(une poussette ベビーカー)専用スペース。どれだけ混雑していても、車いす利用者がいる場合はスペースを空けなければいけません。お客さん同士が「車いすの人がいるからもっと奥に詰めてください」と声を掛け合ったり、時には先に乗っていた人が降りてくれることもあります。

 

バスを乗り継ぎモンマルトルへ!

このまま乗り換え地点の西駅(Gare de l’Est ) に向かいます。

乗り換え後のバス。Francisさん、かなり疲れてきました。あともう一回乗り換えがあります。頑張ってFrancisさん!

次の乗り換え地点、18区区役所前(Mairie du 18ème Jules Joffrin )に到着。ここからモンマルトロバス(Montmartrobus)に乗り換え、一気に頂上を目指します。

しかしここでハプニングが…気になる続きは次回をお楽しみに!

執筆 Daisuke
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