フランス語で数字の言い方をマスターしよう(1)

2017.12.05

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海外旅行をしたり海外で生活する時、どうしても避けて通れないのが、お金の計算や日時・人数の確認などに必要な「数字」です。英語ができればなんとかなるかもしれませんが、できれば現地の言葉を使ってみたいですよね。

今回は、数え方がとても独特な、フランス語の数字の言い方をご紹介します。

 

まずは1~69までの数え方を確認しよう

フランス国内で使われている数の数え方は、1~69までと70~99までで大きく異なります。1~69までは普通に数字をいうのに対して、70~99は足し算や掛け算をしなければならず、フランス語学習を始めたばかりの人にとって、最初の大きな壁とも言えます。

では、まず1~69までの数え方を確認しましょう。

1~10

un(e) / deux / trois /quatre /cinq / six / sept / huit / neuf / dix 

バレエでは「アン、ドゥ、トロワ…」とフランス語で数えることが一般的なため、耳にしたことがある人も多いと思います。

通常、ただ数を数える時、1は「アン(œ̃)」と言いますが、後ろに時間(heure)や分(minute)などの女性名詞がくると「ユヌ(yn)」と女性形になるのがポイントです。

11~16

onze / douze / treize / quatorze / quinze / seize  

11~16までは、日本語の様ないわゆる「じゅう」「いくつ」という言い方ではなく、一つの単語で言い表します。

語尾が全て「ze」(発音はズ)になっているのが特徴ですね。14(quatorze)の発音は「キャトールズ」と「トー」でのばし、4(quatre)の発音「キャ(ー)トゥル」としっかりと区別しましょう。

17、18、19

dixsept / dix-huit / dix-neuf

これら3つは、日本語の様に「じゅう」「いくつ」と表現します。

書くときには dix と一の位の間に「-」(trait d’union)が必要ですので、忘れないようしましょう。10の発音は「ディス(dis)」ですが、17では「ディ」、18と19では「ディズ」と発音が変わるので、注意が必要です。

20、21、22、23 … 29

vingt / vingt et un / vingtdeux / vingt-trois … vingt-neuf 

20はこのように書いて「ヴァン(vɛ̃)」と発音します。ワインの vin とまったく同じ発音です。

20~70までは、一の位が1になった時(21、31、41…)は、接続詞の et が入り、「20と1」「30と1」と表現し、一の位が2~9の時は「-」を用いますので、覚えておきましょう。

また、21は「ヴァンテアン(vɛ̃teœ̃)」、22~29までは「ヴァントゥ(vɛ̃t)…」と軽くtを発音するのもポイントです(22以降に関しては、まったくtを発音しない人もいますが、基本的には発音します)。

30、40、50、60

trente / quarante / cinquante / soixante 

30~60までは、語尾に「オントゥ(ɑ̃t)」という発音が付くのが特徴です。書くときには、30は -ente、それ以外は -ante とつづりが異なるので、注意しましょう。

 

70~99までは計算式!

ここまでの数え方がマスターできたら、70以降はそれらを組み合わせて計算式で表します。同じフランス語圏でも、ベルギーやスイスでは使われない、独特の表現です。

70、71、72 … 79

soixante-dix / soixante et onze / soixantedouze … soixante-dix-neuf

さて、何と何が組み合わさっているか、わかりますか?
そうですね、60と言った後に、先ほどの10~19までを付け加えています。70は「60+10」、71は「60+11」とそのつど計算しなければいけない為、算数が得意になりそうです。

ちなみに、スイスやベルギーには「septante」という言葉があります。

80、81、82 … 89

quatre-vignts / quatre-vingt-un / quatre-vingt-deux … quatre-vingt-neuf 

先ほどが60+10だったので、今度は60+20かと思いきや、全然ちがいますよね。

そうです、80は「4×20」、「4×20+1」と、掛け算と足し算をしなければいけません。

さらに注意が必要なのは、80に使われている vingtは複数形のsがついているのに対し、一の位に端数がつくと vingt と単数形で書かなければいけません。これは、200、300の時に使われる cent も同じルールですので、覚えておきましょう。

81には接続詞の et は付かず、リエゾンもせず「キャトゥル ヴァン アン(katrəvɛ̃œ̃)」と発音します。そして、80~99に使われる vingt はtをまったく発音しないのが特徴です。

スイスでは「huitante」、ベルギーでは「octante」か「quatre-vingts」(フランスと同じ)を使います…。

90、91、92 … 99

quatre-vingt-dix / quatre-vingt-onze / quatre-vingt-douze … quatre-vingt-neuf

90以降は、80の数え方と同じで、4×20+10、4×20+11と掛け算と足し算と組み合わせます。

スイスとベルギーは「nonante」という言葉を使います。

 

最後に

足し算や掛け算を使わなければいけないので、とてもややこしいフランス語の数の数え方。慣れるまでには大変ですが、パズルをしている感覚で楽しみながら学習すると、習得も苦ではなくなるはず。

では、最後に問題です。
フランスでは電話番号は二ケタずつ言いますので、下の数字を電話番号だと思って言ってみましょう。
12 34 56 78 90 / 98 76 54 32 10

次回は、100以上の大きな数の数え方をご紹介します。

執筆 Daisuke

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